敵ではなく自分が眠ってしまう指輪って・・・。不眠症の人なら是非とも欲しいものでしょうけれど。指輪は必ずしも役に立つものばかりではないということですね。
前回ウィザードに助けられた大門刑事のもとには、国家安全局ゼロ課という名前からして胡散臭いところから警視が来訪。演じているのがゲキレンジャーで全ての黒幕だったロンを演じた川野直輝さんなので、よけいに胡散臭く見えてしまいます。それにしても、前回ウィザードからもらったリング、外すことはできないんでしょうか。大事なものではありますけど、あの大きさだと日常生活でいろいろ邪魔になりそうな気がしてなりません。
物語には新たな登場人物、魔法使いに憧れる純朴な青年・瞬平が登場。ファイズの啓太郎や剣の虎太郎を彷彿とさせるキャラですが、こういうポジションの男性キャラが登場するのは平成ライダーでは久しぶりですね。無邪気に弟子入りを志願する瞬平に対し、魔法使いは楽しいことばかりではないと断る晴人。同じころ、「面影堂」を訪れ魔法使いとして戦えたらという願望を何気なく口にした大門刑事に対し、コヨミは自分と晴人の過去を語る。悪によって無理やり人ならざる者に作り変えられそうになりながらも反抗し、悪と戦う力を得たというウィザードの誕生の経緯は、構成要素としては仮面ライダー1号と全く同じですね。一方で、彼にウィザードライバーを授けた白い魔法使いの存在は、アーサー王伝説のマーリンや指輪物語のガンダルフのような、ファンタジーに登場する英雄を導く賢者を踏襲しているように思えます。
今回のバトルの見どころは、やはりバイク戦でしょうか。理想を言えば、クウガのゴ・バダー・バ戦のように、バイクを使った「格闘戦」が見たいところですが。あと、マントを広げて大門刑事を銃撃から守るシーン。ウィザードのデザインのポイントであるマントを有効活用していますね。一方、ファントムにゲートとして狙われていた瞬平は、指から炎を出す魔法に開花? どうもそんな単純な話には思えませんが・・・。
なにかとやかましいウィザードライバーですが、あれは呪文の詠唱を簡略化したもののようですね。それがどうして「シャバドゥビタッチヘーンシーン!!」だの「チョーイイネ!!」だのになるんだ・・・と思いましたが、考えてみれば般若心経をポップ調にアレンジしてミクに歌わせた曲がニコ動でヒットする時代ですから、方向性としては間違っていないのかも・・・。
それと、今回からドーナツ屋の店長として登場したKABAちゃんのあの頭を見て、ネパールのラマ教の寺院に保管されている「イエティの頭皮」を思い出したのは私だけでしょうか?