BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の獣電戦隊キョウリュウジャー

 始まりました、スーパー戦隊シリーズ37作目、獣電戦隊キョウリュウジャー。また1年間、感想を書かせていただきます。

 かつて恐竜を滅ぼした悪の軍団・デーボス軍が現代によみがえり、今度は人類を滅ぼそうと行動を開始。戦闘員ゾーリ魔たちが世界中に現れ、人々を襲い始める。悪の組織も最初は世界中に攻撃を仕掛けるんですよねぇ。どうせ来週からはいつもどおりなぜか日本だけを襲うんでしょうけれど。

 南太平洋のとある島も攻撃を受け住民たちが襲われるが、そこに「キング」と呼ばれる一人の青年が現れ、果敢に立ち向かっていく。彼の名は桐生ダイゴ。そこに鳥人のような姿の勇者・賢神トリンが現れ、ダイゴに銃を渡す。さらに赤いロボ恐竜・獣電竜ガブティラが現れ、ゾーリ魔たちを一掃。トリンはデーボスと闘うことができる戦士キョウリュウジャーとなれる者たちを探しており、ガブティラに勝って認められればキョウリュウジャーになれるとダイゴに説く。立て続けにとんでもないことが起こってるのにあっさり受け入れるダイゴ。順応性高いなぁ。

 それから1ヶ月。ガブティラへの挑戦を続けていたダイゴはその口の中に飛び込み、銃を撃ちまくるという荒技で見事勝利を収める。しかし、ガブティラに認められたならば輝くはずの銃・ガブリボルバーが光らない。思わぬ事態にトリンも首をひねる。一方その頃、デーボスは本格的に侵略活動を開始。かつて恐竜を滅ぼした「伝説のデーボモンスター」デーボ・ヒョーガッキを送り込む。いきなり一番できる奴を送り込むんですか。まぁ、理にはかなってますけど。ちなみに公式サイトによるとこいつ、「自分自身が冷たい態度をとられるのは苦手」だそうです。ハートは氷じゃなくてガラスでできてるのか。

 街に出て暴れ始めるデーボ・ヒョーガッキ。ゾーリ魔たちも数十体が融合して、なんだかぬるぬるしてる巨大ゾーリ魔となって暴れ始める。気持ち悪すぎます、こいつら。仇敵の出現を知ったガブティラは、獣電池がないと力が発揮できないにもかかわらず戦いに出てしまうが、デーボ・ヒョーガッキによって氷づけにされてしまう。そこに駆け付け、デーボスたちと戦うダイゴ。デーボスの恐ろしさを知っているからこそ、気に入ったダイゴを戦いに巻き込みたくなかったガブティラだったが、彼の戦いを見てついにともに戦うことを決心した。それによってガブリボルバーが光り輝き、ダイゴはキョウリュウレッドへと変身! サンバで変身というのは大丈夫かなと思っていましたが、意外と違和感がありませんでしたね。ただ、この先ドシリアスな話でもこれをやるんでしょうか。

 さらに残りの4人の戦士たちが合流。ついに獣電戦隊キョウリュウジャーが結成された。圧倒的な強さでデーボスを蹴散らしていくキョウリュウジャー。そしてレッドはガブティラと力を合わせた必殺技によって、デーボ・ヒョーガッキを倒すのだった。戦いが終わり、普通なら素顔のご対面・・・となるところですが、ここでブルーから、このまま素顔を明かさず戦いのときだけ集まる仲間でいよう、という提案があり、レッド以外の3人もそれに同意。そんなビジネスライクな戦隊があってたまるか!と言いたいですが、ダイゴはそんなこと知るかとばかりに話の流れを無視して一人変身解除し自己紹介。そのまま満足そうに去っていった。

 ゴーバスターズがいろいろとシリーズのテンプレートを崩しにかかった反動か、戦隊らしいわかりやすい方向に寄せてきたな、というのが第一印象ですね。一方で、レッドたちの戦いとガブティラと巨大ゾーリ魔の戦いが同時に展開されるあたりは、ゴーバスターズで打ち出された要素もしっかりと継承していました。

 悪の組織の出現、世界観の説明、主人公の初変身、チームの結成と初勝利・・・正直詰め込みすぎの感もありましたが、勢いのある作風がそれをカバーしていました。ダイゴのひたすら勢いで突っ走るタイプのレッドも、典型的ではありますがやはりレッドはこうじゃなくちゃという気がします。しかし、彼の恐れを知らない行動をことあるごとに讃えるトリンの謎の褒め言葉「ブレイブだ」になぜか笑ってしまいました。「イエスだね!」みたいなもんでしょうか。この作品のキーワードなんでしょうけれど。

 そして忘れてはならないのは千葉繁氏のナレーション。オープニングで、次回予告で、武器の使用時で、さらにはお菓子のCMまで、炸裂しまくるシャウトの数々。もうこれだけで1年間見続ける価値はあるんじゃないでしょうか。特に次回予告。期待はしていましたが、まさか北斗の拳の次回予告並みにしゃべりまくってくれるとは思いませんでした。最終回近くあたりはテンションがえらいことになってそうな予感。もってくれるのかな、千葉さんの喉・・・。