ドリフターズ ３巻

ドリフターズ 3 (ヤングキングコミックス)

　1年半ぶりの新刊。相変わらず安定の面白さで、待たされたことが全然気になりません。むしろ1年半で新刊が出るならHELLSINGよりいいペースなんじゃないかと思ってしまうのが悲しいですが・・・以下、雑感。

• エルフやドワーフを開放し多部族連合国家を築き上げ、豊久を王の座につけることで「武士」という階級をこの世界に誕生させることを目論む一方、銃の大量生産によって国民皆兵までも視野に入れている信長。一方黒王も配下のオークやコボルト達に農耕や文字、宗教を授け、「文明」を持たせようとしている。単に武将や武人が時代を超えてバトルするだけでなく、彼らがもたらす新たな価値観や技術によって世界が変容していく様が描かれるのが実に楽しいです。
• ジルドレが「青髭」のモデルになるようなことをした理由が、単に狂ったわけではなく地獄に落ちたジャンヌに会いに行くためだったというのはなかなかよい解釈。
• そんな文化もないのに腹を切れと言われたらそりゃあ困りますよね。やっぱり世界でも稀に見る奇習だよなぁ、ハラキリ。
• アナスタシアの「怒っているもんですか」が可愛い。
• 義経の前に倒れていた男。わき腹に刺さった竹槍、それに陣羽織の桔梗の紋・・・えらいところに来ちゃいましたね、この人。信長が散々殺す殺す言ってるのに。
• あとがきゆかいまんが。このコーナーでの黒王にあんなこと頼むのはどう考えても自爆行為なのになぜ頼んだ。
• ハンニバリオン初号機はともかく巨獣特捜スキピオンに吹きました。
• 「どうぶつの森音頭」にはうなずくしかありません。必然的にプレイヤーは「カブトムシ業者」「村のATM」にならざるをえませんからね。
• カバー裏。「信長がシェフ」の発想はなかった・・・。ヒトラーは実際に漂流者として出てきましたし、天草四郎も本当に廃棄物として出てきそう。