BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

非公認戦隊アキバレンジャーシーズン痛 第8話感想

 ついに妄想世界にもその姿を現したツー将軍。彼を現実世界で捕まえてとっちめるべく行動を開始した信夫達でしたが・・・。のっけからゴーバスターズのメガゾート転送完了時間カウントのパロディを入れてきて笑いました。「派手に行くぜ」とか「聞いて驚け」とか、新しいネタもちょくちょく入れてきますね。

 例によって前回のテントライジャーことハーデズキンを改造してツー将軍が送り出してきたのは、臨獣殿の拳魔という設定のムトウムシテ。詳しくは言っていませんでしたけど、臨獣レディバグ拳の使い手なんでしょうね。シルバやブーバ、ドクターアシュラといった過去の悪の組織の大幹部の技を本物並のレベルで再現できるその力の前に今回も撤退を余儀なくされるアキバレンジャー。前から気になっていたのですがあの緊急妄想解除、やりすぎると重妄想できなくなるとシーズン1で行っていたはずですが・・・。

 戦闘中にツー将軍が落としたサウナ屋の割引券と秋葉原メイドさんの証言をもとに、ツー将軍らしき人物を捕まえようとする信夫たち。しかし蓋を開けてみれば、その人は数多くの悪の幹部を演じた伝説のスーツアクター、岡本美登さん。岡本さんと聞いて「次郎さんですか?」と天然をかますルナに笑いました。いや、そっちは岡本じゃなくて岡元。偉大なスーツアクターなのは違いありませんが。そしてムトウムシテが悪の幹部の技を再現できたのはそれもそのはず、ツー将軍が岡本さんの動きをモーションキャプチャーで取り入れていたからでした。スタジオ借り切って伝説のスーツアクターモーションキャプチャーって、どんだけお金持ちなんだツー将軍。本業は歯科技工士らしいですけど、そんなに実入りのいい仕事ではないはず・・・副業のフィギュア原型師の方がもうかっているのか? それにしても岡本さんのかっこいいこと。担当したキャラの声優や顔出しの俳優としての出演経験も豊富な方なので、演技も見事なものでした。なにより「とことん悪く、そして華々しく散る」という悪の美学が、自分が小説に出す悪役をつくる時に心がけている信条そのもので胸にジンときました。

 岡本さんとの話の中で、打倒ムトウムシテの手掛かりをつかんだ信夫たち。岡本さんの演じた悪の幹部の中で、シルバと並んで戦隊ファンの人気が高いのが大星団ゴズマのブーバ。そしてその最期は、夕陽を背にチェンジドラゴンと壮絶な一騎打ちの末に散るという岡本さんの美学の集大成というべきもの。岡本さんの動きとともにその美学まで吸収してしまっていたムトウムシテはアキバレンジャーの仕掛けたこのシーンの再現作戦に見事に巻き込まれ、ブーバのように散っていくのでした。やっぱりこのシーンはかっこいいなぁ・・・。

 そして、岡本さんに勝利を報告する信夫たち。そこにはもう一人のスーツアクターの姿が。ニンジャレッド、メガブルー、マジレッドのスーツアクター・・・というより、言わずと知れた「ミスター平成ライダー高岩成二さん。まぁ、アキバレンジャーの世界では仮面ライダーは放送されていないんでしょうけれど。ウィザードで忙しいのによく出てくれたなぁ・・・。

 一方、どこかの病院で入院患者がテレビのスイッチを入れると、流れ始めたのはボウケンジャーのオープニング。果たして、この入院患者の正体は? そして、物語とどう関わってくるのか。