BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 感想

http://studio.marvel-japan.com/blog/movie/category/captain-america2

 先週の公開日に見に行く予定でしたが、急な体調不良によりようやく今日見られました。例によってネタバレを含みます。

 70年の時を超えて蘇り、アイアンマンやソーといったスーパーヒーローたちとともに異星人の侵略から地球を守ったキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース。今回の映画は、その2年後の物語。

 キャプテン・アメリカの誕生を描いた前作「ザ・ファースト・アベンジャー」は世界征服を企むナチスドイツの組織・ヒドラ党にキャプテン・アメリカが立ち向かうという非常に正統派な勧善懲悪のストーリー。しかし時は流れ、あらゆる物事が複雑化した現代において、キャップが戦わなければならない「悪」もまた、かつてのような単純明快な悪の組織ではありません。しかし、そんな時代にあってもなお、人間の自由と平等のために戦うキャップ。たとえ時代が変わっても、キャプテン・アメリカアメリカという国家のために戦うのではなく、アメリカの掲げる自由と平等という精神に忠を尽くす戦士だということが、よりはっきりと描かれていました。

 アイアンマンのように全身武装しているわけでもなく、ソーのように超常的な力を持っているわけでもないキャップ。しかし、そうした特別な力を持っているわけではないことを逆手に取るかのように、キャップが走り、跳び、格闘する生身のアクションがこれでもかとばかりにてんこもりなのが素晴らしい。まぁ、特別な力がないと言っても彼の場合はシールド投擲術がもはや人間業ではないレベルなんですけど。盾を投げるだけで戦闘機を落とせるぐらいなんですから。そして、スミソニアン博物館に展示されていた、大戦中に自分が着ていたコスチュームを着て決戦に赴くシーンは盛り上がりました。コールソンには悪いですけど、最新版のコスチュームよりも、ヒーロースーツと軍服が見事に融合した大戦中のコスチュームの方が断然かっこいいですからね。

 「アベンジャーズ」にも登場したブラックウィドウことナターシャは、今回はキャップの相棒役。個人的には「アベンジャーズ」の時のウェーブがかかったショートヘアよりも今回のストレートロングの方がよりセクシーで好みですね。同僚とのデートを勧めたり追っ手を欺くためにキスをした時のスティーブの反応をからかったり、今までの登場作品よりもさらにキャラクターに血が通ったように見えました。しかし彼女が変装の時に使ったマスク、あれもスターク・インダストリー製なのでしょうか。

 もう一人の相棒として今回初登場するヒーロー、ファルコンことサム。もはや空飛ぶヒーローなんて珍しくないと思っていましたが、対空砲火をかいくぐりながら大空を自在に舞う姿はやはりかっこいいです。特に急降下しながら敵に蹴りを見舞うシーンはその名が示す通りまさに猛禽が獲物に襲いかかる動きそのもので印象に残りました。アベンジャーズの仲間たちとは仲がいいというわけではないので(コールソンの死というきっかけがなければまとまることもできなかったわけですから)、浦島太郎のような彼に現代における友人というべき相手がようやく現れてくれたことが何よりうれしいですね。

 そして、タイトルにもその名が掲げられている、今回のキャップ最強の敵、謎の暗殺者ウィンター・ソルジャー。キャップが盾以外は一切武器を使わないのとは対照的に、銃火器を主体にしたアクションが特徴的。ラストシーンで記憶を取り戻した彼は、今後の作品ではダークヒーローとして登場することになるのでしょうか。

 前作と「アベンジャーズ」との直接のつながりはコズミック・キューブぐらいのものでしたが、今回のヒキは「アベンジャーズ2」に今回出てきた要素が深く関わってくることを予感させて、早くも期待が膨らんでしまいます。ラストに出てくる双子はX-MENのキャラらしいですけど、いいのかな・・・。