BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダー鎧武 第36話感想

 プロフェッサーとともにユグドラシルタワーに突入し、レデュエと交戦する最中、催眠術によって幻覚を見せられる紘汰。幻覚の中は紘汰がインベスとなり裕也が変身した鎧武に追われるという、ありえたかもしれない世界であり、そして禁断の果実の力の片鱗を手にして人ではなくなりつつある紘汰に待ち受けている未来。裕也の変身した鎧武に紘汰が追い詰められたのも、初瀬が殺されたのと同じ場所。力を手に入れ、人ではなくなった紘汰を人々は恐れ、忌み嫌うようになるというレデュエの言葉は、BLACK RXの第2話でRXに変身する力を手に入れた光太郎にキングストーンが語った警告の言葉を思い出しました。レデュエの言葉は悪質な誘惑ですけど。

 紘汰を自らの仲間に引き入れようと、裕也を手にかけるように紘汰を誘導するレデュエ。しかし・・・紘汰の答えは、最初から決まっていた。敵だの味方だの、そんなものは関係ない。自分が守りたいと思うものを守る。それが葛葉紘汰という男。計算高い性格であるがゆえに損得や敵味方といった価値観の中でしか物事を考えることができないのがレデュエの限界であり、そんな一般的な価値観を超越したところで動く紘汰という人間を図り損ねた結果、レデュエがしたことは彼に禁断の果実を手にする者としての目覚めを促すことでしかありませんでした。迷いを捨てた紘汰は今、本当のヒーロー・・・仮面ライダーとなったのでしょう。