BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

新ウルトラマン列伝 ウルトラマンギンガS 第13話感想

 ウルトラシリーズ恒例、タカ派の上官が横やりを入れてくる回。特に「帰ってきたウルトラマン」のMATなどは、防衛軍の上官から「怪獣を倒せなかったらお前ら解散」とムチャぶりされることがたびたびだったため、「解散MAT」などとファンから呼ばれる始末でしたが。しかしUPGの場合、メンバーは友也を除けばたったの4人(さらにいえばヒカルは偶然隊長の目に留まってスカウトされたので本来のメンバーは3人)、装備はハンドガンと自動車のみという、歴代防衛チーム史上最も貧弱な体制のチーム。人数に関しては科特隊やDASHも似たようなものでしたが、とにかく装備が貧弱すぎます。こんな貧弱な戦力だけで侵略者から地球を(実際には一つの街ですが)守れと言われ、挙句それができていないといきなり上司に怒鳴りこまれた隊長は、「だったらもっと人と装備よこせや」と文句の一つも言いたかったのではないでしょうか。実際装備の方は増強されたわけですが、配備されたのはビクトリウムキャノン。戦闘機とか地底戦車とかではなく、それらを飛び越えていきなり巨大砲を配備って・・・。発射を躊躇うアリサに対し、このまま放っておけば市民にさらなる犠牲が出ると言っていた上官ですが、今回は戦場が街の外だったからよかったですが、もしも市街地のど真ん中に現れた怪獣にあれを使っていたら、それこそ大きな犠牲が出るでしょうに(しかもウルトラシリーズタカ派上官は市民や都市への犠牲より怪獣の殲滅を優先する人間ばかりなので、今回の上官も躊躇わずに使うでしょうね)。何事についても全体的に大味なのがこの番組の特徴ですけど、タカ派上官の暴走ぶりまで輪をかけて大味とは。

 そんな中、ついにお亡くなりになってしまったボルスト。やっぱり自分で戦うのが一番強かったわけですが、偶然洗脳が解けてエクセラーへの復讐を決意した直後、ビクトリウムキャノンの試し撃ちの標的になってやられるという、なんとも残念な最期に。結局のところ、彼がダメだったのは「頭が悪い」という点に尽きますね。かつてセブンを追い詰めた元祖ガッツ星人は、事前にテスト怪獣を差し向けてセブンの能力を量ってから戦うぐらい賢かったのに・・・。