BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

牙狼 -紅蓮ノ月- 第一話感想

 「炎の刻印」に続き、牙狼シリーズアニメ化作品第二弾がスタート。中世ヨーロッパ風の世界を舞台とした「炎の刻印」とは打って変わって、今回の舞台は平安時代平安京。今までの実写シリーズも明言こそしないものの一応は日本らしき国を舞台としていましたが、ここまでストレートに和のテイストを前面に押し出してくるのは初めてですね。雷吼や星明、金時の名は源頼光安倍晴明坂田金時からそれぞれとったものでしょうし、藤原道長蘆屋道満に至ってはそのまんまの名前で登場していますし。

 舞台を平安時代の日本に移しても、闇から現れ人を喰らうホラーと、その脅威から人知れず人々を守る魔戒騎士と魔戒法師を描く物語はシリーズ不動の鉄則。ただ、雷吼と金時が扇子作りの内職をしていたり、星明が貴族の家を琵琶を奏でながら遊び歩いていたり、今までのシリーズの騎士や法師が世俗の暮らしとは無縁にホラー狩りに邁進していたのとは対照的な生活ぶりはなかなか新鮮。なにより、雷吼が自力では鎧の召還ができず、普段は石化しているザルバの封印を星明に解いてもらうことによって初めて可能になるというのには驚きでした。普段の牙狼剣のデザインがちゃんと平安時代の太刀になっていたり、牙狼の鎧の表面が金粉をまんべんなく擦り付けたような質感になっていたりと、デザイン的にも見どころはいろいろ。そしてキャストは雷吼を雷牙を演じた中山氏が担当し、他の主要キャストも「炎の刻印」で主要キャストを演じた声優陣が続投と、安定した布陣。シリーズ開始10年を経て始まった新たなアニメシリーズ、期待できそうです。