BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の手裏剣戦隊ニンニンジャー 第47話(最終回)感想

 九衛門が発動した終わりの手裏剣の効果によって、手裏剣忍法を封じられた天晴たち。しかしいまさらその程度で諦める天晴たちではなく、それぞれに敵を倒した八雲たちが天晴のもとに駆けつけ、反撃の狼煙を上げるときが来た!

 ついにやってきた最終回。忍法を無効化された天晴たちでしたが、自ら忍タリティを沸き上がらせて復活。そして最終回恒例の素面名乗りを経て、九衛門に対して怒涛の反撃で打ち破る。そして、九衛門本人ですら気づいていなかった、彼の抱える好天への憧れ、家族に対する思いを見抜く天晴。これまでの九衛門のふるまいからすれば、例えばエンターのように主を倒して自らがボスになろうとしてもおかしくはなかったのに、そうせずに父親に対する忠義を貫いていたのが意外だったのですが、父への愛情に飢えていたのですね。しかしその父はといえば、非常にもその息子の力までを利用して巨大化。怒りに燃えるニンニンジャーがゲキレツダイオーから放った必殺技によって、再びの復活を予言しながらもあえなく散ることに。スーパー戦隊のラスボスは意外とあっけなくやられるのが珍しくありませんが、牙鬼は特にそうでしたね。

 そして、戦いを終えたニンニンジャーたちは、天晴の提案で「終わりの手裏剣のない世界」を作るために終わりの手裏剣を使うことに。それぞれにラストニンジャを目指し、2年後の再会を約束して、それぞれの道へと旅立っていくのでした。

 というわけで、一年にわたったラストニンジャを目指す若者たちの物語もこれにて完結。「忍びなれども忍ばない」「忍ぶどころか暴れるぜ!」と、のっけから伝統的な忍者を否定してかかったこの作品でしたが、その精神はシリーズ全体に及び、非情の掟が支配する忍者の世界とは一線を画し、家族でもある仲間たちと力を合わせて戦いながら競い合い、高め合いながら、自分たちのやり方でラストニンジャを目指そうとする、型破りながらも実にスーパー戦隊らしい忍者たちの姿を描き切ってくれました。カクレンジャーハリケンジャー、そしてジライヤと、長い東映特撮の歴史が育んできた忍者ヒーローたちとの共演も盛り上がりましたし、一年間楽しませていただいたスタッフの皆さまには、心からお礼申し上げます。今からVシネやVS戦隊が楽しみです。早くもVシネではミドニンジャーの登場が明らかになりましたし。

 さて、最終回好例のレッド同士のバトンタッチも無事終わり、いよいよ来週からは動物戦隊ジュウオウジャーの活躍が始まります。