BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

牙狼 -紅蓮ノ月- 第二十四話(最終回)感想

 ついに迎えたルドラとの最終決戦。ルドラと一体化した道満をキーとして魔界とつながり、斬っても斬っても再生してくるルドラ。雷吼たちはルドラの中の道満の陰我を断ち切ろうとするが・・・。

 牙狼が心滅獣身になったときにはやばいと思いましたが、そういえば既に克服していたんでしたっけ。この一点だけ見ても、雷吼は歴代牙狼の中でもとんでもなくすごいのでは。最終決戦恒例の強化形態は、かつて鋼牙が変身した翼人牙狼とよく似た姿でしたね。結局ルドラは赫夜の力によって封印されることに。過去のシリーズでは封印を解かれた巨大ホラーは最終的には牙狼に滅ぼされてきましたが、再び封印するというのは初めてのことではないでしょうか。ルドラの封印には成功したものの、都には甚大な被害が。雷吼は民さえいればいずれ元通りになると言っていましたが、やがて武士の世が訪れ、応仁の乱によって都は廃墟同然と化すのですが・・・まぁ史実では天寿を全うした人がホラーになって倒されたりするのがこの作品ですから、その後の歴史も史実とは違ったたどり方をするのかもしれませんが。それにしても、戦いが終わった後のあっさりしたこと。道満の闇も、星明に膝枕されたぐらいで晴れてしまう程度のものだったのか。そして道真は結局先週の残念な振る舞いが最後の出番だったわけですね。当時の貴族の傲慢さの象徴以上の役割がなかったのが、なんとも残念です。

 平安時代というフィクションでもあまり題材となることがない時代を舞台とした、シリーズでも異色の作品となった「紅蓮ノ月」。悪役としての道満や道真がイマイチ半端で、赤い月が出てからの展開はちょっと息切れした感もありましたが、桂先生デザインのかっこいい黄金の鎧のデザインが見られただけでも満足です。

 さて、次回からは「魔戒烈伝」が始まります。これまでの10年間のシリーズに登場したキャラたちによるオムニバス、ということ以外何一つ明かされていないこの作品、否が応でも期待が高まります。