BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週のウルトラマンオーブ 第1話感想

 「ウルトラマン」が放送を開始してからついに50年。それを記念して、新たなウルトラマンの物語が幕を開けました。その名はウルトラマンオーブ

 というわけで、エックスの記憶もいまだ鮮やかですが、早くも新たなウルトラマンの登場です。シリーズ第一話の例に漏れず、今回も世界観の説明をコンパクトにまとめていましたね。主人公であるクレナイ・ガイはまるで日活の渡り鳥シリーズのような絵に描いたような風来坊。ウルトラシリーズで風来坊といえば、セブンの第一話でダンが初めてウルトラ警備隊の前に姿を現したとき、「見てのとおりの風来坊です」と言っていたのを思い出しますが、雑誌での田口監督のインタビューによれば、「ダンがウルトラ警備隊にスカウトされずに風来坊を続けていたら」というイメージのようですね。冷凍車の荷台で長時間過ごしても平気という描写を挟んで、彼が人間ではない=ウルトラマンオーブ本人だということが示されていました。

 そんな彼とともに物語を引っ張っていくのが、怪奇現象追跡サイト「SSR」の面々。女一人に男二人という構成は「ウルトラQ」を思わせますし、SSRのロゴは「怪奇大作戦」のSRIとそっくりなので、これまでの円谷作品に登場した民間調査チームのオマージュと言えそうです。防衛チームである「ビートル隊」も登場しますがそっちは積極的には話に絡んでこないようなので、どちらかというと「ウルトラQ」の世界にウルトラマンが現れたような印象を受けました。ギンガとはまた違ったかたちでシリーズのテンプレートから外れた世界観で、これはどう展開していくか期待が持てます。

 一方で特撮、バトルの面においては、エックスと比べてそれほど目新しいところはないかな、というのが正直なところですね。エックスにおいてカメラワークの臨場感などが一段と向上したので、これは贅沢な言い分だとは思えますが。二人のウルトラマンの力を合体させて戦うオーブの戦いも、ギンガが散々過去のウルトラマンの力を借りて大暴れしてきたので、斬新かと言われればそうとは言い切れないのですが・・・。いずれにせよまだ始まったばかりなので、これまで通り最後まで見守っていきたいと思います。