BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダーエグゼイド 第23話感想

 黎斗による幻夢コーポレーション占拠という事態を受け、永夢たちには衛生省からこの事態を解決できなければCRは解散、仮面ライダーとしての資格もはく奪されるという宣告が下される。黎斗の暴走を止めるため、永夢たちは決戦へと臨む。

 というわけで、ついに社長との正真正銘の決戦が描かれた回。カギを握っていたのは貴利矢の残したシステム、そしていわばすべてのバグスターの生みの親である最初のゲーム病患者、永夢の能力。この二つが合わさってついに誕生する、エグゼイドレベル99。初めて写真でその姿を見た時は「さすがにこれは・・・」と思いましたが、動いてみるとそれなりに見えてしまうのがいつもながら不思議なところですね。

 一度目の戦いでは不死身の能力を消去され、二度目の戦いでは変身の能力まで奪われる黎斗。そして最後には、パラドによって大量のウィルスを浴びせられ、絶望の叫びをあげながら消えていく・・・。ここまで無惨な最期を遂げるライダーは、平成二期はおろか一期の初期シリーズですら珍しいですね。邪魔者として殺した貴利矢。嫉妬の果てにその人生を大きく捻じ曲げた永夢。野望の実現のための駒としか見ていなかったパラド。さんざん利用し、ふみにじってきたこの3人によって、これ以上ないほどの完膚なきまでの敗北を刻み込まれたという事実が、その無惨さを強調していました。同時に、あくまで医師としての自分を貫く永夢に対して、あくまでゲームのキャラとして、ゲームの世界の論理を現実の世界の人間に対して強いてくるパラドの恐ろしさも描かれていましたね。一方で、永夢の持つ力がカギとなることを信じて体を張って彼を守り、黎斗を救えなかったことを後悔する永夢に「救えなかった命にどう向き合うかも医師としての務め」という言葉をかける飛彩は、すっかり頼れる先輩ですね。初めて「研修医」ではなく「永夢」と名を呼ぶシーンも熱かったです。

 黎斗の死によって、「第一部 完」と言っても過言ではないぐらいの物語の節目がついたと言えるでしょう。自ら黎斗を始末したからには、パラドには自力で「仮面ライダークロニクル」を完成させる目算があるということでしょうね。ここから先の物語、ますますもって予測がつきません。