BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

絶狼 -DRAGON BLOOD- 第11話感想

 いろいろと衝撃の回。前回これじゃあアリスがヒロインというよりラスボスじゃないかと書きましたが、本当にラスボスになってしまうとは。アリスがらみではこれまでにも妙に都合よく話が進んだり、理解に苦しむような浅はかな行動をとったりしてきましたが、まさかそれらが全て最初から計画のうちだったとは。しかもそれらを全部ひっくるめて「見たいんだからしょうがない」で片づけ、カゴメを犠牲にすることすらいとわないというのは、もはや無邪気では済まされませんね。芥川龍之介の「地獄変」に登場する、自分の娘は炎に包まれ焼け死んでいく様を目に焼き付けて地獄絵図を完成させた絵師を思いだします。あの絵師は絵を完成させたあとに自ら首をくくって死にましたが、アリスの場合そんな殊勝な心は全く持ち合わせていないのがさらにたちが悪い。「見たい」とか「知りたい」という純粋な好奇心は、時に悪意よりも恐ろしい結果を招くことになるという好例ですね。エデルが烈花との一騎打ちであっけなくやられたかと思ったら、まさかアリスが新たな竜騎士になって現れるとは。悲劇的な結末になるとしか思えない展開ですが、いよいよ物語も大詰めです。