BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週のウルトラマンR/B 第17話感想

 宇宙人たちが地球に集まって行われていた大慰労会の幹事を務めていたダダ。大慰労会は無事に終わったものの、なんと「大御所様」と呼ぶメインゲストにピグモンが慰労会の開催日を一日間違えて伝えていたことが発覚。焦ったダダはちょうど地球のハロウィンと重なっていたことにかこつけて、改めて参加者を集めてパーティを開こうとするが・・・。

 怪獣とハロウィン、相性は良さそうなのに意外とありそうでなかった回。オープニング曲までハロウィン風の曲調にする謎の気合の入りようには驚きました。チェレーザを除けば今回がルーブにおける初の宇宙人登場回でしたが、それをこんなところでやるとは思い切った決断です。ジードに登場したダダはカスタマイズしたレギオノイドでゼロに勝利するまさかの強豪ぶりを見せつけましたが、今回のダダもウルトラマンを二人も相手にして苦戦させるなかなかの強さ。大御所様に忖度するあまり空回りするダダに目が行きますけど、何気にピグモンのスーツが初代に忠実な造りのものになっていましたね。新造したんでしょうか。ルーブジャイロと間違えてバイブス波探知機を出してしまうイサミ(第一作の「空の落とし物」でベータカプセルと間違えてスプーンを掲げてしまうハヤタのパロディ)、ダダの光線を喰らって頭が燃えてしまうブル(バードンにやられたゾフィーのパロディ)と、過去の迷場面のパロディも見られました。

 そして、ダダが恐れた「大御所様」の正体は、なんとブースカ。ダイナのOVには登場したことがありましたが、TVシリーズウルトラマンに登場するのは意外にもこれが初めてですね。あの見た目で大御所扱いされているのには一見笑ってしまいますが、「快獣ブースカ」の放送は「ウルトラマン」とほぼ同時期ですから、芸歴という意味においては確かに大御所ですね。いらぬ忖度をしてウルトラマンを攻撃してしまったダダをたしなめるところも、まるで後輩芸人にダメ出しをするたけしかさんまかタモリのような風格。もともとウルトラマンに負けないぐらい多彩な超能力を使えますし、ブースカのバイブス波を検知したイサミの焦りようから、実力的にも相当なものなんでしょう。ただ、性格は昔と何も変わらず、ウルトラマンと怪獣が戦うことなく仲良く暮らせることを願っているのはブースカらしかったですね。同じ円谷が誇るアイドル怪獣であるピグモンとのツーショットが実現したのもうれしいです。

 さて、そのままほんわかムードで終わればよかったのですが、ラストでサキが地球に迫る怪獣ルーゴサイトを倒すために地球を木っ端みじんにするというとんでもない発言。今回のサキの言動から察するに、やはり彼女は単純な悪ではなく、どちらかというとウルトラマンジャスティスのように宇宙の平和を守るために手段を選ばないタイプの存在のようですね。1300年前に兄弟が何か大きなミスをした、とも言っていましたが、1300年前と言えば綾香市に妖奇星が落下したのと同じ時期。物語が始まってから謎の数々の解明にはほとんど何も進展がありませんでしたが、いよいよそちらも動き出しそうですね。