BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!! 感想

 今年もやってきた戦隊・ライダー二本立て劇場版。まずは、リュウソウジャーの方から感想を。例によってネタバレを含みますので、未見の方はご注意を。

 

 福井の恐竜博物館を訪れていたリュウソウジャー一行は、そこで6500万年前の世界からタイムスリップしてきたリュウソウ族の少女・ユノと出会う。そこに突然現れたマイナソーの攻撃によって巨大隕石の落下が迫る6500万年前にタイムスリップさせられたリュウソウジャーは、選ばれた者だけを残し世界を支配しようとするユノの父・ヴァルマの野望を阻止するために戦うことになるのだが・・・。

 

 スーパー戦隊の劇場版としてはスタンダードと言える、通常の放送回をそのまま豪華にしたような作り・・・なのですが、正直言って今回はかなり物足りないですね。ストーリーは盛り上がりに欠けるし、敵として登場するのはおなじみのガイソーグだし、劇場版限定ロボであるキシリュウジンもほとんどキシリュウオーの色違いみたいなイメージの上、出番が巨大な敵と戦うのではなく隕石の落下を阻止するというのが・・・。なにより、6500万年前の世界での話なのに、恐竜時代としての空気が全く伝わってこないのが致命的。恐竜がたくさん出てくるシーンはあるのですが、6500万年前の時点で既に絶滅していたステゴサウルスやブラキオサウルストリケラトプスパキケファロサウルスなんかと一緒にいるというのが・・・。こんなのは大人はおろか、恐竜好きの子供でも一目でおかしいと思うでしょう。なんだか恐竜に詳しくない人が、知ってる恐竜をとりあえずまとめて出してみた、というような感じで、恐竜を題材としている作品なのに恐竜に対する愛やこだわりが感じられませんでした。そしてなんと! カナロに至ってはいつものように女性を口説くだけで、変身どころか戦いもしないという前代未聞の出番。ライダーと違って放送期間中に一度しか作られない映画がこれでは、なんとも残念な限りです。