BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンZ 第6話感想

 演習場で行われるセブンガーとウインダムの模擬戦。その最中に突然、ギルバリスが現れる。そして続けて、ギルバリスを追ってあの男もやってきた…!

 

 ヘビクラ隊長の正体発覚の衝撃も冷めやらぬ中、全くアクセルを緩めないこの番組。番組が始まる前から情報は公開されていましたが、早くもジードがこの物語の舞台に加わってきました。ゼットは兄弟子と相変わらず間違った認識をしていましたが、かつてゼロとともにベリアルの打倒という偉業を成し遂げたジードが、今度はゼロの弟子であるゼットの窮地を救いにくるというのは、王道の燃える展開ですね。ジード登場が登場して最大の特徴である顔のアップからの引いた視点で全身を映すという撮り方が、ジード第1話の初変身後そのままなのがなんともニクイ。ジード第1話では、ベリアルの息子という彼の出自に対して視聴者も不穏なものを感じていたのを反映するように夜のシーンでしたが、その宿命を乗り越えて輝けるヒーローへと成長したことを、今回の昼の登場シーンが物語っているかのようです。ギルバリスとの戦闘でジードライザーが壊れたので、ヒカリからペガを通じて届けられたゼットライザーで変身するようになったというのも、意外性がありましたね。新たな姿、ギャラクシーライジングは初見ではゴテゴテしすぎに見えましたが、ライダーの最強フォームと同じく、動いたらかっこよかったのでホッとしました。でもやはり、ファンの心理としてはいつかプリミティブをはじめとするジードライザーで変身した姿での戦いも再び見てみたいものですね。

 

 さて、ジードというかリクが来たとなれば、当然劇場版ジードで面識のあるジャグジャグさんの動向が気になるところ。今回のギルバリス襲来は彼にとっても予想外のことだったらしく、血相を変えて部下たちに逃げるように指示を出していましたね。しかしその後は、なんとリクに対して自ら接触して今はストレイジの隊長をやってることを説明。「正義に目覚めたと言ったら、信じるか?」いいえ、全っ然信じられないっすね(笑)。ハルキたちに正体をばらされたらどうするんだ…と思いましたけど、考えてみれば劇場版ジードではこの人何も悪いことをしてない上にギルバリスを倒すのを手伝ってくれたので、リクは「変わってるけど親切な人」ぐらいに思ってる可能性がありますね。まぁ仮にこの人の本性をリクが知っていたとしても、そもそもその本性というのがそれなりに長いこと彼を見ている我々視聴者ですらちゃんと把握できていないので、それを何も知らないハルキたちに説明するのは、非常に難しいしめんどくさい…。そのあたりまで理解したうえで自分からリクに会いに行ったとすると、さすがに底が知れません。

 

 タイガのデアボリックに続き、劇場版からのTVシリーズへの登場となったギルバリス。ジードライザーを使用不能に追い込んだのはさすがと言えますが、いくらコアにダメージを負って不完全だったとはいえ、ネットに流されたニセ情報にまんまと騙されておびき寄せられたり、送り込まれた難しい懸賞問題を戦闘そっちのけで解析して処理落ちを起こしたり、劇場版の鉄壁ぶりと比べてだいぶアホになっていましたね。しかし、アホになっていたとはいえギルバリスほどの人工知能ですら解答を出すのに手間取る懸賞問題、絶対に人間に解かせる気ないだろ…。

 

 そして、リクの口からデビルスプリンターの原因も語られることに。案の定というか、それはベリアルがジードに倒されるまでの戦闘でダメージを負った際に飛び散った細胞の破片でした。成仏してなお災厄の種を残すとは、つくづく迷惑な親父です。ただこれ、よくよく考えるとベリアルの細胞のせいというより、あいつが持っていたレイブラッド星人の遺伝子が原因なんじゃないでしょうか。だとすれば、その決着をつけるべきはゼロやジードではなくレイなのではないかという気がするのですが…。