BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンZ 第7話感想

 ギルバリスを倒すことには成功したものの、ベリアル因子を狙うカブラギによってリクが拉致されるという緊急事態に。どうにか救出には成功したものの、ベリアルメダルを手に入れたカブラギはそれを使って次々にベリアル融合獣に変身。絶体絶命のピンチに陥るゼットとジードだが、そこへ満を持してあの男が帰って来る!!

 

 ジードの来訪に続きついにゼロが帰還する、相変わらずアクセルを緩める気配のないトップスピードの回。まずはジャブ代わりといった具合に、ハルキ&ヨウコVSアンドロイド兵で坂本監督の十八番であるアクションシーンを披露。特撮ファンにはもはや手慣れたものですが、ここでなんと人間大のサイズで変身したゼットが参加するという変化球。セブンなどでは見かけたものですが、近年ではとても珍しいケースで新鮮に映りましたね。しかし、セブンは人間大でも時間無制限で活動可能だったのに、ゼットは50秒が限界というのは…セブンが化け物なのか、ゼットが未熟なのか。

 

 ハルキたちの奮闘にも関わらず、肝心のリクは先回りして潜入したジャグラーによってあっさり救出。正義に目覚めたというのは相変わらず信用なりませんが、「黒幕の顔を拝めるかと思ったんだが」というセリフからは、理由はともかく彼なりにこの件をどうにかする必要があるらしいことは間違いなさそうですね。一方、「ベリアルをこのまま静かに眠らせてやってほしい」というリクの言葉からは、ジード最終回の頃から変わらず、彼を「父親」として思っていることが伝わりました。

 

 目論見通りベリアルメダルを手に入れたカブラギは、それを使ってスカルゴモラに変身、ゼットとジードのタッグを相手に交戦を開始。この時の戦いをめまぐるしく動きながら下からとらえるワンカットのシーンが、すさまじい迫力なばかりかどうやって撮ったのかわからず、興奮しきりでした。さらにカブラギはスカルゴモラからサンダーキラー、ペダニウムゼットンと次々に変身を繰り返し、ゼットとジードを窮地に追い込むことに。ベリアル融合獣の連続変身はフクイデもできそうでしたけど、ここで見せてくるのがすごいですね。そして、ジードで何度も聞いた「主役は遅れてくる」の言葉通り、弟子と戦友の危機の前に満を持して駆けつけるゼロ。本当にこの人はこういうシチュエーションが似合いすぎて困りますね。さらに、夕日を背に立つ3人のウルトラマンというこれ以上ないくらい燃える光景を畳みかける! マントを放り捨てて走り出すゼロのなんとかっこいいことよ。そこからのアクションはもはや劇場版かと疑うぐらいのクオリティ。お金を払わずにただでテレビで見ていることが申し訳なくなってくるレベルでした。

 

 見事ベリアル融合獣を倒し、ゼロとの対面を果たすハルキ。この宇宙に残るというリクの言葉を固辞し、ゼットとともに地球を守り抜くことを誓う姿は、ウルトラマンの変身者はこういう気概でなければならないというお手本のようでした。