BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンZ 第13話感想

 怪獣の命を奪うことへの葛藤にハルキがいまだに答えを見出せない中、ゼットもまたハルキと心を通じ合わせることができなくなったことに思い悩んでいた。そんな中、ハルキはなぜか格納庫に迷いこんでいたカネゴンと遭遇。驚く間もなく、なんとウルトラメダルをカネゴンに食べられてしまう…!

 

 2話連続で重い話が続いたところで、まさかのカネゴン登場。ハルキが思い悩む展開をいつまでも続けるわけにもいかないので、そろそろ立ち直るきっかけになる出来事が欲しいところではありましたが、そこでカネゴンを持ってくるとは思いませんでした。しかし、こういう重い悩みというのは身近な人には相談しにくいもので、かえって無関係の人の方が気負わずに胸の内を打ち明けることができる、というのはままあることなので、無関係なうえに人ですらない、本能(というか食欲)のままにのんきに生きてるカネゴンは、本人にもその自覚はなかったでしょうが聞き役として最適でした。また、これまで常々足りないと感じてきたハルキとゼットのコミュニケーションについても、ゼットの方から一緒に悩みながら考えていこうと歩み寄ったのはよかったですね。ハルキの重い悩みが何かのきっかけでスパッと解決するというのもおかしいので、こういうフワッとした出来事から一歩ずつ立ち直っていくことを予感させるかたちにしたのは安心できます。しかし、ベータスマッシュを見て「赤いアイツ」と一瞬見間違えて怯えるカネゴンには笑いました。とうとう公式からも、アイツが怪獣たちから通り魔のように恐れられてることが明らかにされてしまった…。そして、平成三部作ウルトラマンのメダルを見るたびに「カネゴンのケツから出てきたんだよなぁ…」としばらくの間思い出させることにしてしまったのは、割と罪が重い…。