ついにやってきた最終回。ゴジラへと向かうユンたちの運命は？ 銘たちは破局を止めることができるのか？ 最終回にふさわしいスリリングな展開の連続でしたが（ゴジラの体表にショッキラスではなくメガヌロンが寄生していたのには特に驚きましたが）、最終的には巨大化したジェットジャガーがゴジラと肉弾戦を繰り広げるという、まさかのクライマックスに結実しました。いや、正確にはそもそもジェットジャガーが出てきた時点で、原典であるゴジラ対メガロのように巨大化するかもという可能性は想定はしていましたが、まさかジェットジャガーを巨大化させるために紅塵やらオーソゴナルダイアゴナライザーやら小難しいガジェットの数々を用意して、ジェットジャガーが巨大化するためのロジックを1クールかけて積み上げて、最終回でそれを実現するなんて、普通考えないでしょう。そもそも1クールかけたアニメの最終回のクライマックスにジェットジャガー対ゴジラを持ってくるなんて、一般の人はおろかゴジラファンが聞いても正気を疑う話です。そんな正気を疑うような結末まで、いろいろと理解が追いつかないところはあれど、それなりにつじつまの合う展開として持っていった時点で、もうこの作品は成功したと言えるんじゃないでしょうか。もちろん、ゴジラ作品としてもSF作品としても、面白かったのは間違いありませんが。
で…問題なのは、最後に出てきたアレ。続編があるということか、それとも特に何も考えずにおふざけで出したのか、どちらともとれるのが悩ましいところ。ただまぁ過去の作品を振り返ると、アレはゴジラを倒すための機械なので、既にゴジラがいなくなったあとにアレが出てくるというのは、本末転倒なのです。ただメタ的な話をすれば、アレはゴジラを倒すための機械であると同時に、「アレが作られるとアレを壊すためにゴジラがやってくる」という因果を生み出す存在でもあるので、アレを出すということはゴジラを再び呼び寄せようとしていると解釈できなくもないのです。果たして、本当のところの思惑はいかに…。まさか最終回になってもこの先どうなるかが謎になるなんて思わなかったなぁ…。
