BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ15

 開催を控えた恐竜展に展示予定の恐竜の化石を奪い、苦魔獣を生み出したサンシーター。しかし、駆けつけたブンブンジャー相手にカセキグルマーは戦うどころかどこかへ逃げてしまう。手分けして追跡する中、最初にカセキグルマーを見つけたのは錠だったが…。

 

 スーパー戦隊では時々ある、敵意のない怪人と戦隊メンバーとの交流を描いたお話。警察官として、犯罪を犯していない人間を逮捕できないのと同じように、苦魔獣とはいえまだ何もしていない相手を攻撃するわけにはいかないという、錠の警察屋らしい性格のおかげで、話の展開としてはよりスムーズになりましたね。錠の心情を理解しつつも、カセキグルマーが人を襲う可能性をリーダーとして警戒しないわけにはいかない大也に対し、一晩一緒に過ごして無害であることを証明しようとする錠。何を食べるかわからないので肉も魚も野菜も買い込んできた錠でしたが、それら全てに加えて錠が自分用に買っておいたシュークリームまで平らげてしまうカセキグルマー。雑食にもほどがあるぞ、この恐竜。そもそもこの苦魔獣のもとになったシーミアサウルスという恐竜、復元図も出てきましたが、ラプトルのような素早く走る二足歩行恐竜の体に、どう見てもトリケラトプスのような角竜の頭がついているという珍妙なもので、ほんとに合ってんのかこの復元図…と疑いの目で見ざるを得ませんした。間違って実際とは全然別の姿で復元してしまったなんて話は、恐竜に限らず古生物化石全般でよくある話ですし。

 

 それはともかく、「キー太郎」と名付けて可愛がった錠の献身的な姿勢が通じたのか、彼に懐いて攻撃的な行動をとらなかったカセキグルマー。しかし、安心したのも束の間そこにハシリヤンが襲来。さらにキャノンボーグによってカセキグルマーが狂暴化させられた挙句、自力で巨大化し暴れ始めてしまう。やり場のない悲しみに思わず叫ぶ錠だったが、それでも人々を守るという警察官の使命に基づいて、ブンブンジャーロボでカセキグルマーに挑んでいく。そして、キー太郎との楽しい思い出を心に浮かべ、涙を流しながらカセキグルマーにトドメを刺し、使命を全うしたのでした…。

 

 この手の話の常として、やはり今回も哀しい結末に終わってしまいましたが、錠が送り届けた化石が展示される恐竜展の開催を楽しみにする親子の会話と、化石を送り届けた彼を無言で迎え寄り添う仲間たちの姿が、なんともきれいな終わり方でしたね。