BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーガヴ 第5話 感想

 空腹で倒れたショウマを助けたのは、謎のグラニュートだった。目覚めたショウマはとっさに変身するが、その姿を見たグラニュートは予想外の反応を見せ…。

 

 今回の話でショウマとストマック家周りの事情がかなり明らかになりましたね。ショウマのガヴが「赤ガヴ」と呼ばれ、普通のグラニュートのものとは異なるものであることは描かれてきましたけど、それがショウマの大叔父に当たるデンテの手による改造の結果だったとは。まさかこの令和になって主人公が改造人間の仮面ライダーを目にすることになろうとは、本当にガヴの「仮面ライダー」のオリジンに対する徹底ぶりには毎回驚かされ通しです。その改造をデンテに依頼したのがショウマの父であるブーシュ。ショウマの母であるみちるとの関係は彼が彼女を「見初めた」ということでしたから、やはり一方的な感情から始まったものだったようですね。ショウマの改造をデンテに依頼したり自ら鍛えようとしたり、腹違いの兄弟たちにスパイスとして利用されないように屋敷に閉じ込めたりと、彼なりに愛情があったのは事実のようですが、ショウマから見れば全てエゴによるものだったと思っても仕方ありませんねこれは。しかし、「不幸でいた方が狙われずに済む」というのは前回の老夫婦に対してショウマ自身がやったことと同じであり、この苦い思い出を振り返ったことから、人が幸せを求めることの何が悪い、悪いのはその幸せを奪おうとする奴らの方だという考え方に思い至り、そこから人の幸せを守るために自分が戦う、というヒーローとしての決意を固めるのはよかったですね。ここまでのショウマの放浪は、全てこの決意を固めるまでの丁寧なお膳立てだったわけでした。そしてそれを後押しするように、救出されながらもおびえる人たちに辛木田が「こいつは化け物じゃない。仮面ライダーだ」と訴えるのもよかったです。ここからいよいよショウマの「仮面ライダーガヴ」としての戦いが始まるわけですね。

 

 一方、ストマック家。人間から見れば化け物にしか見えないグラニュートですが、そんな彼らの暮らす世界は決して魑魅魍魎が跋扈する地獄や魔界のようなものではなく、どうやら人間社会と同じように平穏な市民生活が営まれているようですね。そしてグラニュート社会においても闇菓子はやはり違法なものらしく、あたかも麻薬のように隠れて取引されている様子が描写されていました。長男ランゴの言葉によれば、闇菓子は彼らの祖父が作ったものらしく、これを使ってグラニュート社会を支配することが彼の最終目的だとのこと。主人公が改造人間なら、その敵は世界征服を企む悪の組織。これまた原典に忠実です。もっとも彼らが支配を目論むのはあくまで彼らの世界であり、それだけに本来関係のない世界から人間を連れ去り闇菓子のスパイスにしているという彼らの行動の悪辣さが余計に際立ちます。現状のままでは取り締まりを受けて野望が断たれてしまう恐れがあるため、まずは富裕層の取り込みを狙うという堅実な戦略をランゴは考えているようですが、取り締まりの恐れがあるということはグラニュートの社会にも警察かそれに類する捜査機関があるということですから、そこに所属するグラニュートも絡んできたりするとさらに面白くなりそうですね…。