BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

爆上戦隊ブンブンジャー バクアゲ32

 単身ディスレースに挑むも破れ、満身創痍となって倒れていたところを始末屋コンビに助けられた玄蕃。なおも一人でディスレースに挑もうとする玄蕃に意地を張るなと先斗が食って掛かりもめていたところに、どこからかハーモニカの音色が聞こえてきて…。

 

 戦隊シリーズファンには聞き覚えのあるメロディーをハーモニカで奏でる、オレンジのヘルメットをかぶった作業員風の男…。そう、第3クールが始まるときにアナウンスされたトッキュウジャーとのコラボ回が、ついにやってきたのです。まぁそこでトッキュウ6号こと明が登場するとは予想していなかったのですが。あくまで一人でディスレースを倒すことにこだわる玄蕃とそれが気に食わない先斗の間で起こった喧嘩を、なぜか相撲で決着をつけるように提案する明。トンチキな展開ですが、自分とは違うから仲間たちを巻き込めないという玄蕃に対して、違う奴同士だから一緒にいるのが面白いんだろうがと言葉をぶつける先斗がよかったですね。普段はビュンディーと一緒にトンチキやってますけど、時々こういう芯を喰った熱い言葉を吐くのが先斗のいいところです。それを見て、「お前、死に場所を探してるんだな」と例によって一人合点する明。10年前と全然変わってないですね…。

 

 そうこうしている間に、人間を強制的に電車ごっこに巻き込むセンログルマーが出現。なぜか作った当人であるサンシーターまで巻き込まれてましたが…。この地獄の電車ごっこに玄蕃もビュンディーも明も巻き込まれてしまいますが、先に巻き込まれていた未来と錠が玄蕃を見て帰ってきてくれたんですかと喜ぶのが、玄蕃にとっては最悪に締まらないことになってるのが面白いですね。強制的に止めれば大爆発を起こすという地獄の電車ごっこに対して、線路で環状線を作って対抗する大也。その自由なイマジネーションを見てまるでライトのようだと明が言った途端、突如として蒸気機関車のような赤い列車がやってきて、そこから赤い戦士が降り立つ…そう、トッキュウ1号の登場です。大也、先斗と協力してレンケツバズーカ・連結解除で拘束されていた人たちを助け出すと、自由を取り戻したブンブンジャーと共に戦闘を開始。トッキュウジャーの十八番である乗り換えも披露しましたが、ブンブンジャーにはない色であるイエロー(3号)とグリーン(4号)に乗り換えをしたのがニクイですね。センログルマーを倒した直後例によって巨大化しましたが、ビュンディーは電車ごっこをしてただけなのになぜか乗り物酔いを起こしていて戦力にならず、代わりに1号が呼び寄せたトッキュウオーを先斗が借りて戦うことに。操縦システムが電車なので勝手が違いまともに動かすことができなかった先斗でしたが、操縦桿を引っこ抜いて代わりにブンブンコントローラーをくっつけるという荒業で動かせるようになり、ブンブンジャーロボと協力して巨大センログルマーを倒すのでした。

 

 戦いが終わり、再び一人で去ろうとする玄蕃に「仲間がいるんだ。お前にもいつかわかる」と声をかける明。死に場所を探していたはずが、仲間たちといるうちに生きる場所を見つけていた男の言葉には重みがありますね。そして、空にかかった虹を見ながら1号の変身を解除し、「俺には見える。お前らが夢を叶えるのが…」と笑顔を浮かべるライト。すっかり売れっ子となった志尊さんが登場してくれただけでも奇跡的でしたが、10年前は本来は子供だが大人の姿になっているという設定だったのが、志尊さん本人が重ねた10年の月日が精悍さとなって表情の変化に現れていて、本当に大人になったライトの姿としてものすごく説得力がありました。