VS双子、決着編。今回に関してはそれに尽きますね。お菓子を作り、それを人と一緒に食べることの喜びを知り、それを新たなる力(ケーキングフォーム)に変えることができたショウマと、互いに依存するばかりで自分たち2人以外の存在をないがしろにし続けた双子の在り方の差が、残酷なまでにはっきりとあらわれた結果でした。まぁ家族に平等に愛を注がなかった父、仕事にかまけ形式的な態度でしか接してくれなかった兄姉という愛のない家庭環境に育ち、互いの存在を心の支えにするしかなかったという双子の生い立ちも語られましたが、それは結局無関係な人間を殺していい理由などには全くならず、悪は悪として容赦なく断罪する姿勢は、まぎれもなく香村作品のそれでしたね。そしてその結果双子に与えられた裁きは、なんとジープをかばってシータだけが死に、ジープだけ生き残るというもの。2人仲良くあの世になんか逝かせない。そう言わんばかりのこの結末には、香村作品を見慣れてきた私もさすがに寒気を覚えましたよ。