山奥の工事現場に突如地中から怪獣が出現するが、その直後、なぜか怪獣は突然死んでしまう。怪獣の調査に派遣されたアユムと後輩のカミヤ同種の怪獣に追いかけられていたところをソラトとコウセイに助けられるが、怪獣はなおも街へと進み続け…。
モチーフがはっきりしている怪獣が多いオメガの怪獣の例に漏れず、今回の怪獣であるゲドラゴも、モグラがモチーフであることがはっきりわかりますね(これ以上モグラに寄せるとウルトラQのモングラーのようにほとんどモグラをそのまま巨大化させただけの怪獣になってしまいますが)。ただし、この怪獣は地底怪獣には珍しく光に弱い性質があり、最初に地上に現れたメスのゲドラゴは地上に現れた直後太陽光によって突然死してしまったほど。そんな生き物なので普段は地中深くでひっそりと暮らしているようですが、続いて現れたオスの方は目の上に遮光板があるため短時間ながら白昼の地上でも活動が可能であり、なぜか妙なダンスを踊りながら街に向かって移動を開始。本来好戦的な性格ではないながらもパワーや電撃を放つ能力はありオメガに手を焼かせるも、その行動がよく似たモグラの求愛ダンスに近いことに気づき、単に繁殖のため本能でメスを捜していただけであることと推測したアユムがそれをオメガに伝えたことで、メスの遺体共々地中に戻され、退治されることなく事なきを得ることに。ブレーザー以降怪獣の生き物としての生態がフォーカスされる話が多くなり、よりそれぞれの怪獣の個性が際立つようになりましたが、今回はまさにその典型のような話でしたね。アユムのような怪獣の生態について研究する科学者によって怪獣の生態が研究されていけば、いずれはアークのSKIPのようにそれを怪獣対策に生かせるようにもなるでしょう。