BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーゼッツ Case1 感想

 テロリストに囚われた国民的タレントのねむを鮮やかに救出する、無敵のエージェント、万津莫…というのは彼の夢の中での話で、本当の彼は人助けのできる仕事を志望しているものの、人助けをするとなぜか命にかかわるようなひどい目に遭うという奇妙な悪運のせいでいまだに無職の青年。ハローワークで遭遇した誘拐事件に首を突っ込んだ結果、無人の車に撥ねられるという事故に遭った莫は、入院先の夢の中で怪人に襲われる。自分の思い通りにできるはずの明晰夢にも関わらずなぜか太刀打ちできない怪人から逃げ惑う莫だったが、追い詰められた末に謎の人物に遭遇。彼から渡されたドライバーとカプセムを装着すると、仮面ライダーゼッツに変身した!

 

 というわけで、いきなり夢オチから始まった新ライダー。人助けをするとひどい目に遭う不幸体質って、また妙なキャラ設定を主人公に持ってきましたね。良太郎みたいに普通に人並外れて運が悪いならまだわかりますけど、「人助けをしようとすると」という妙な条件、ギャグにみせかけてなんか後々えぐい真相が明らかにされそうな気が今からするんですが。第1話らしく主要登場人物の紹介から敵がどんな悪事をするかまで、満遍なく視聴者に紹介する回でしたが、全体的には高橋悠也脚本作品らしいスタイリッシュさが、さらにこれまでよりも突き抜けているという印象を受けました。ガヴを先週見終えたばかりなこともあって、個人的にはもう少し泥臭くてもいいんですけどね。あと、今回のライダーは夢の中で戦うわけですけど、この夢というのが理論上何でもありな舞台であるがゆえに、その広い舞台をどれだけうまく使って見せられるかが課題でしょうね。莫がナイトメアから逃げるシーンで次々と違う場所へ移動していましたけど、夢の中ならもっとありえない場面展開があってもいいんじゃないかと思いました。東映には宇宙刑事シリーズという、ありえない場所での戦闘シーンを描かせれば天下一品の作品がずっと昔にあったわけですから、それを超えるぐらいは期待したいですね。