BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 第3話感想

 原作第一巻の見どころの一つ、コダ村からの避難民を急襲する炎龍と第三偵察隊の遭遇戦。本人たちも言っていましたが、やっぱり自衛隊は怪獣と戦ってなんぼというものです。まぁ怪獣と言っても、本作での炎龍はあくまでもれっきとした生物であり東宝や円谷の怪獣のように砲弾やミサイルをいくら撃ち込んでも死なないなどということはなく、12.7mm弾は通じなくてもパンツァーファウスト3で片腕を吹っ飛ばすぐらいのダメージは負わせることができます。アメリゴジラ(マグロ食ってる方)よりちょっと弱いぐらいを想像すればちょうどいいかと(まぁそのマグロ食ってる奴に米軍はいいように翻弄されてましたが)。炎龍のスケール感がよく出ていて想像以上に満足のいく戦闘シーンでした。怪獣対自衛隊というと自衛隊側は戦車のイメージが強いですが、今回は高機動車で走り回り火炎ブレスをかわしながら弾を打ち込むという、怪獣映画でもなかなか見られないシーンが見られたこともポイントの一つ。

 そして第3話にしてようやくメインヒロインであるテュカ、レレイ、ロゥリィの「三人娘」が本格的に登場。原作ではロゥリィが盗賊たちを殺戮した後にかなりきわどい場面がある(ある意味ではこの場面が死の神の使徒である彼女が常人とは大きく異なる価値観の持ち主であることを最も端的に示すものなのですが)のですが、予想通りバッサリカット。原作・文庫・コミックでは彼女の神官服はさらにフリル地獄なのですが、さすがにあれをそのままアニメに持ち込むとスタッフが死にますからね・・・。本当はもっと返り血に濡れた彼女を見たかったのですが、死の舞とも表されるハルバード乱舞は見事に描かれていたので満足です。種田梨沙さんの演技にも満足ですが、原作での独特な口調に慣れていると「あれ、結構普通・・・」と思ってしまいました。やっぱり戦闘がらみではロゥリィが一番目立つので、早くテュカやレレイが目立つシーンが見たいところです。一方で伊丹についてもただの能天気なオタクではなく、自衛官として適切な状況判断、自分たちが異邦人であることを自覚したうえで自分たちの行動が招きかねない危険性を想定したうえでの行動、自分たちの価値観を押し付けず特地の住民の立場に立った対応ができることを今回しっかり描いてくれました。3話見ましたが、今のところ要点はしっかり押さえたうえで作ってくれていて、丁寧な仕事に感謝しております。