BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダードライブ 第27話感想

う〜ん・・・今回はいろいろとシナリオ的に粗が目立って、素直に楽しめる回ではありませんでしたね。なんといっても、ブレンにはめられて謹慎処分を喰らう進ノ介。父親のことを持ち出されて頭に血が上って痛い目に遭うというのは前回やったばかりの失敗だし、反省もしたというのに、なんでまた同じ失敗を繰り返すかな、と。もちろん人間というのは完璧ではないから同じ失敗を繰り返してしまうこともありますけど、見ている人に「こいつバカなのか?」と思わせてしまうような行動を登場人物に取らせることは、シナリオ上よいことであるとは思えないのですが。

 ついに明かされた、剛がロイミュード打倒を焦る理由。彼がロイミュード開発者の息子だったというのは予想外であると同時に確かに納得のいく理由ではあったのですが・・・「自分がロイミュードを倒さなければならない」という理由としては完璧ですが、なおかつ「急ぐ」理由としてはちょっと不足感があるんですよね。まぁ要するに、ロイミュードは確かに悪事を働いているのですが、クウガグロンギが行う大量虐殺によって社会全体に不安と恐怖が漂っていたような切迫感がある状況とは程遠いので、彼がそこまで「急いで」ロイミュードを倒さなければならないことを納得するに足る説得力を現在の状況は欠いているんですよね。変身システムの副作用で剛の余命がいくばくもないとか(そんなことを言って結局気のせいだった先輩ライダーがいましたが)、ロイミュードが大規模な侵略作戦を行う日が迫っているとか、もっとわかりやすい理由があるなら話は別なのですが。

 あと、これは単に自分の好みの問題かもしれませんが、仁良課長。さすがに演技というか演出というか、やりすぎじゃないかと。せっかく堀内正美氏という強敵としての存在感に満ち溢れたボスがいるのに、部下がああも軽薄では。もちろん役者さんに非はないのですが、ショッカー首領の部下であったゾル大佐、死神博士地獄大使ブラック将軍がそうだったように(まぁ地獄大使は味方にまでおっちょこちょいと言われてしまいましたが)、強敵の部下もまたそれにふさわしい強敵であってほしいのです。

 最後に、これは脚本の粗というか仕方のないことですが、真影が文句を言いに来た警察庁長官を操って事件をもみ消したシーン。国家権力の座についている悪が真実を隠すために行っている悪事としては定番なのですが、情報技術が進歩しますます人の口に戸が立てられない時代となった今、さすがに「今のご時世、こんなやり方じゃあ秘密は隠し通せないよなぁ・・・」と思わざるを得ませんでした。悪の表現もまた、進歩させなければなりませんね。