BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

ウルトラマンアーク 第20話 感想

 所長の娘が職業体験に挑戦することに。しかし、その舞台として選んだのはSKIPではなくテレビのリポーターだった。少し寂しげな様子を見せつつも、カメラの前で緊張しながらリポートに励む娘を心配そうに見守る所長。しかしその時、怪獣出現の一報が。現れたのはゴメスだったが…。

 

 文字通りのウルトラ怪獣第1号である古代怪獣ゴメス。ニュージェネシリーズに入ってからも登場頻度は高く、出ていない作品の方が少ないぐらいで、それもあってゴメスの登場自体は「毎度おなじみ」ぐらいの感覚だったのですが…。どうやらアークの世界でもゴメスは出現頻度の高い怪獣らしく、生態について詳しく知られているばかりか、天敵であるリトラの吐くシトロネラアシッドも化学合成されたものが大量に備蓄されているという準備万端ぶり。ところが、そんな風にゴメス出現に慣れた我々視聴者や作中人物たちを嘲笑うかのように、不可解な行動を取り始めるゴメス。通常ならば餌を求めて山を下りるはずが、逆に山を登り始め、山頂に至ったところで防衛隊によるシトロネラアシッドでの集中砲火を浴びせられるも、全く動じず。しまいにはあろうことかふわりと浮き上がり、空を飛び始める。ここらでもう視聴者としては驚きと困惑でいっぱいですが、そこでどうやらこいつは見た目はゴメスだけどゴメスではない別の怪獣という驚愕の事実が明らかに。じゃあこいつはなんなんだ、と視聴者がかたずをのんで見守る中、街に降りてかつて着ぐるみの改造元となったあの怪獣王のごとき壊しぶりを見せながら突き進むニセゴメス。鉄塔を倒し、危うく所長の娘が下敷きになりかけたところでアークが現れ事なきを得、そのまま戦闘に突入しますが、攻撃が当たると妙に硬そうな音がするし、アークの光線を反射するバリアを張るし、口や爪から光線を出すしと、見た目はゴメスなのに見たこともないことばかりをするニセゴメスに視聴者としては困惑しきり。最終的には反射した光線を受け続けることによって赤熱化したアークアイソードでバリアごと一刀両断したことで倒されましたが、後に残ったのは青い結晶体の山。後の石堂さんによる調査結果によれば、謎に包まれたこいつの正体は、宇宙生命体スペッキオ。他の生命体に擬態し、主食であるガラスやケイ素を求めて動き回るという、なんだかレギオンみたいな生態の宇宙生物でした。「宇宙からやってきた結晶生物」「ゴメスに似ているが違う生物」と聞くと、なんだかスペースゴメスと呼びたくなりますね。いやはや、よく出てくる怪獣ということを逆手に取られて、まんまと驚かされました。脱帽です。