前回で本筋のエピソードは幕を下ろしたウィザード。最後を飾る2話は、あの世界の破壊者も登場のスペシャルエピソード。
コヨミの最後の希望を叶えるため、今日も旅を続ける晴人。その途中、道に落ちていた魔法石から聞こえる助けを求める声に引き寄せられ、魔法石の中の不思議な世界に引き込まれることに。そこは瞬平や凜子、輪島さんやドーナツ屋の2人といった晴人の良く知る人たちが暮らしているものの、時間も空間もつながりがめちゃくちゃな世界。そこで晴人は、ライダーリングを持つ少年少女と出会い・・・。
ディケイドが登場、そしてディケイドの前半のメインライターだった會川昇氏の脚本だけあって、細かいことはどうでもいいとばかりに問答無用で進む話が、全体的にウィザードというよりはディケイドっぽさが漂うエピソード。おかげで久しぶりに晴人のツッコミキャラが炸裂でした。登場するなり「ここがウィザードの世界か・・・」とつぶやくも晴人に否定され、「そうか。だいたいわかった」と相変わらず全然わかってなさそうなディケイドに妙に安心してしまいます。
この世界の住人は、時が来ればいずれ怪人になってしまう運命だとか。思わず、怪人になるんだったらどれがいいかと考えてしまいました。そのままだとそのうち体が灰化して死んでしまうオルフェノクは論外として、逆に寿命が長いファンガイアや不死身のアンデッドも、それはそれで時間を持て余しそうでいやですね。知性があるかどうかも怪しいミラーモンスターや魔化魍になるのはもっといやですし、知性はあっても殺人狂のグロンギになるのもいやですし・・・やっぱりどの怪人になるのも嫌だなあ。
怪人になりたくない少年と少女の願いは、この世界から抜け出すこと。ライダーリングにはその力がありますが、その代りに現実世界に怪人があふれ出すことに。そして少年と少女がライダーリングを天にかざした時、そこから現れたのは新たな仮面ライダー、ガイム。ついに戦闘シーンがお披露目となりましたが、二刀流とはいかにも武者モチーフらしい戦闘スタイルですね。刀の一本がカイザブレイガンやイクサカリバーのような銃一体型だったのは驚きましたが。
あちらを立てればこちらが立たずのこの状況に、希望を守る仮面ライダーとして、晴人はどんな決断を下すのか。そして、次回ついに現れる門矢士の、この世界での役割とは?