BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダー鎧武 第28話感想

 冒頭でのドルーパーズのシーン、やっぱり舞は紘汰のことしか見てないんだなぁと、少し光実が不憫に見えました。彼がここまで堕ちたのは本人の自業自得が大半とはいえ、この2人の鈍感さにも罪がないとは言えませんよね。以前紘汰をなじった光実に舞が「そういうことをする人とは思わなかった」と言ってましたけど、紘汰も舞も勝手に光実のいい面だけを見てそういう人間だと決めつけて、本当の彼を理解しようと努力していたとは言えませんし。

 大方の予想通り、やっぱり生きてた貴虎兄さん。しかも一番最後にオーバーロードの存在を知ったにも関わらず、誰よりも早くオーバーロードの王・ロシュオと話をする僥倖に恵まれることに。オーバーロードの王を前にしても一歩も引かずに話をするあたり、さすがに貫禄がありますね。しかし、ロシュオの語るオーバーロード=フェムシンムの歴史は、貴虎の予想だにしない驚くべきもの。彼らの文明が滅んだのはヘルヘイムの侵略によるものではなく、それを生き延びた強き者たちが弱者を支配することを当然と履き違え争い続けた果ての結末だった。生き残った配下達を「最も強く、最も愚かな者たち」と嘆くロシュオは、王と言うよりは世を捨て荒れ野に住む隠者のようです。そしてそれは、ユグドラシルが進めている計画もまた同じこと。ロシュオの言葉を聞き、貴虎はこれからどう動くのか。

 そして、シドと手を組んでまたもや紘汰抹殺を狙うもデェムシュの乱入で台無しにされる光実。「どうして僕の計画は肝心なところで邪魔が入るんだ」とキレてましたが、まず紘汰を甘く見過ぎですし、シドみたいな三下と組むのも間違いですし、そもそもそこら中に不確定要素が転がっているヘルヘイムの森を計画実行の場に選ぶこと自体が間違いというもの。なんだか光実、紘汰への殺意の深まりと反比例するかのように頭のキレが鈍ってきているような・・・。

 デェムシュがクラックから沢芽市に飛び出して行ってしまい、ますます危機が深まる物語ですが、次週はちょっとタイミングの悪い小休止。沢芽市に現れた一体のロボット。正義と悪との青と赤、二つの色に彩られたその体に、電流火花が走る。