BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週のウルトラマンオーブ 第9話感想

 ウルトラマンの偽物に変身して悪事を働きその評判を落とすという作戦といえば、ザラブ星人と並んでこの人と言うべきババルウ星人登場回。前々から思っていたのですが、ウルトラシリーズに登場する宇宙人は大抵変身能力を持っているのに、どうしてニセウルトラマンに変身するのは決まってザラブかババルウなのか。まぁ、地球人から見てもセコイ作戦なので、他の宇宙人はあまりやりたがらないだけかもしれませんが。

 さて、話はいつも通りのニセモノ作戦かと思いきや、いざオーブに変身して街を破壊しようとしたところで、偶然そこにテレスドンが出現。成り行きで子供を助けてしまったうえ、変身を解除したところをジェッタに目撃されてオーブの正体と勘違いされてしまうという、これまでのニセモノ作戦のテンプレートを逆手に取ったような展開に。結局あのテレスドンの出番はあそこだけでその後は全く登場しないのが笑えました。子供たちに感謝され、交流を深めていくうちに侵略者としての使命を捨て、ヒーローとして生きたいと願うようになるババルウ星人。彼の場合、変身能力以外にこれといった特殊能力は持ち合わせていないので、惑星侵略連合の中でも他人に化けるぐらいしか能のない奴として軽く扱われていたのかもしれませんね。それなら子供たちにヒーローとして慕われながら生きる方がよほど幸せというものです。

 今回ノストラがババルウ星人に出撃を命令したときに発した「宇宙指令M774」はウルトラQ第21話のタイトル。この話はキール星人の侵略から地球を守るために協力したルバーツ星人ゼミがカメラに向かって「あなたの隣にいる人も宇宙人かもしれませんよ」と語りかけるところで終わりますが、地球人として生きるババルウ星人の姿をラストに持ってきたのは、それとかけた演出だったのかもしれませんね。