BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週のウルトラマンジード 第11話感想

 ケイとベリアルとの間につながりがあることを確信し、彼がベリアルに報告する際の念波をたどってベリアルの居所を探る作戦を決行するAIB。作戦は成功し、AIBはベリアルの居所の偵察をゼロに依頼。一方、追いつめられたケイはベリアルからの指令を実行に移し、ついにリクとの直接対決を挑む。

 AIBが包囲網を狭めてきたために追い込まれるケイ。時間をかけて準備を進めてきて、リクたち相手には終始有利に立ちまわってきた割にはあっという間に追いつめられてしまいましたが、所詮は一人なので組織を敵に回すと分が悪いということでしょうか。おまけにベリアルからはウルトラカプセルを回収しろと催促され尻に火がついたかたちとなった彼は、ついにリクに直接対決を挑むことに。バド星人のスナイパーを使ってライハを足止めしたうえで、ついに彼の口からリクの出生についての秘密が明かされる。その内容は

・光の国からウルトラカプセルとライザーを盗み出したのはケイ。
・ウルトラカプセルは(恐らくは現在肉体を失っている)ベリアルを復活させるために必要。
・リクはリトルスターを人々から譲渡させるため、彼らが祈る対象となるウルトラマンとしてケイがベリアルの遺伝子から生み出した「ウルトラマンの模造品」。

 というもの。光の国からカプセルとライザーを単身盗み出したとはすごい・・・と言いたいところですが、以前にもババルウ星人がアストラに化けてウルトラキーを盗み出したり、ザラブ星人が監獄に幽閉されていたベリアルを解き放ったりしているので、実は光の国のセキュリティがそんなに厳重ではない可能性もあるので評価に値するのかどうか。そして、リクの正体。ここまでの話の流れからすればそれほど衝撃的ではありませんが、主人公が正式なウルトラマンではなく、ウルトラカプセルを手に入れるためだけに生み出された模造品だというのはこれまでにないことであるのは事実ですね。以前からジードの各形態のデザインはニセウルトラマンがモチーフ(プリミティブはザラブ星人が化けたにせウルトラマン、ソリッドバーニングはニセウルトラセブン、アクロスマッシャーはカオスウルトラマン)という説が出ていましたが、今回明かされた出自を考えると、それはむしろ当然だったと言えますね。

 ゼットンとキングジョーのカプセルを使い、ベリアル融合獣ペダニウムゼットンへとフュージョンするケイ。コンビ間に格差のありすぎたサンダーキラーと違って、実力・人気共にウルトラ怪獣の中でも上位を争う怪獣同士の組み合わせ。ビルドだったらきっと「ベストマッチ!」となっていたことでしょう。当然その実力は折り紙付きで、ソリッドバーニングとの光線の撃ち合いで相打ちとなり、自らも満身創痍になりながらもライハの妨害によってゼロのカプセルだけは取り逃がしたものの他のすべてのカプセルの奪取に成功。しかし、やっとこさベリアルにカプセルの奪取を報告したものの、カプセルを全部奪えなかったのと居所を突き止められたことの責任を問われ、自らカプセルを取り込んで街を破壊することになる羽目に。何年も尽くしてくれたんだからそのぐらい勘弁してやれよと言いたくなりますがさすがベリアル、見事なブラック上司ぶりです。敵も含めて誰一人幸せになっていない状況ですが、果たしてここからリクに逆転の目はあるのか。