ついに始まった、前代未聞の二つの戦隊の名前を看板に掲げたスーパー戦隊シリーズ最新作。スーパー戦隊の長い歴史の中でも初めての試みとなるこの両看板、果たしてどんな展開を見せていくことになるのか・・・。
違法カジノから舞台が始まり、颯爽と現れた三色の怪盗が派手な銃撃戦を展開。怪人としての正体を現したカジノのオーナーを倒し、その体の金庫にしまわれていたお宝を奪うと、おっとり刀で駆けつけた国際警察の面々をしり目にこれまた颯爽と去っていく・・・と、世間一般の人がイメージする怪盗の姿を、長年戦隊を作り続けてきた東映らしい外連味とテンポの良さで手際よく描き、掴みはバッチリという感じでした。
そんな巷で噂の怪盗ことルパンレンジャーの目的は、異世界からやってきた犯罪者集団・ギャングラーによって強奪された、怪盗アルセーヌ・ルパンが集めた秘宝「ルパンコレクション」を取り返すこと。彼らがなぜ怪盗となり、ルパンコレクションの奪還を目指しているかはまだわかりませんが、「たとえ最後の一人になっても願いを叶える」と誓った3人には、並々ならぬ事情がありそうですね。しかし、宝のありかがわかったら、隠れ蓑にしているレストランの客を強引に帰して仕事に及ぶって、それ隠れ蓑として向いてないんじゃ・・・。
一方、ギャングラーの取り締まりに挑んでいるも、いつもルパンレンジャーに先を越されてしまい、世間からの評価は厳しい国際警察。今回のラストには彼らにも変身用装備が配備され、ルパンレンジャーとギャングラーの交戦現場に突入し初変身する姿が描かれましたが、その変身に用いるVSチェンジャーはルパンレンジャーが使っているものと同じもの。これにはルパンレンジャーも気づいていましたが、相対する二つの戦隊が同じアイテムを所持しているということは、何を意味するのでしょうか。
そして、対立構造の一角として忘れてはならないギャングラー。第一話からマフィア映画のごとく怪人たちが会食を行う様子が描かれましたが、その席で告げられたのは、なんとボスの後継者争いの始まり。ルパンコレクションの争奪戦、怪盗と警察の対立だけでなく、マフィアの跡目争いまで絡んでくるとは、初回から今後に期待させる要素のてんこ盛りでした。例年とはまた一味違ったものになりそうですが、今年もこれから一年、楽しませてくれそうです。