BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

日本特撮に関する調査報告書

庵野監督「どうか、助けて下さい」 特撮の歴史と現状をまとめた「日本特撮に関する調査報告書」 - ねとらぼ

 時間がないのでまだ全部には目を通してはいませんが。特撮博物館は当然私も見に行きましたし、「巨神兵東京に現る」には日本の特撮技術の底力を見た思いがしました。ただ、かつてのようにどんどん怪獣映画を作ればよいのかといえば、そういう問題ではないのでしょうね。表現の自由度においてもコストの面においても、CGと特撮との間には既にどうにもならない差ができてしまっていますし。CGさえあればピアノ線で吊らなくても戦闘機を飛ばせますし、光学撮影を用いなくてもいくらでもバルタン星人を分身させることができるわけですから、厳密な意味における「特撮」は既になくなってしまったと言えるのかもしれません。「特撮博物館」という催し物が成立してしまったという事実そのものが、特撮という技術が生きた技術ではなく博物館に展示される「資料」となったことを示しているようで、一抹の寂しさを感じずにはいられません。とはいえ、このままでは特撮という技術が資料というかたちですら保存されることなく消えていくことは確実。特撮を日本固有の文化の一つとして保護を訴える庵野監督らの活動は絶対に必要なものだと思います。