BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

怪奇大作戦 ミステリー・ファイル 第2話「地を這う女王」

 とあるネットカフェで、利用客の男がわずか数時間で白骨死体となって発見される事件が発生。牧の分析の結果、男は無数のアリによって身体を食い荒らされたことが判明。やがて、ハッカーだった被害者が脅迫しようとしていた女ばかりの謎の製薬会社と、かつてアリを操る研究を行っていた女性研究者が捜査線上に浮かびあがるが・・・。

 昆虫を使って人間を白骨化させる殺人、となると思い浮かぶのは旧作の第2話(撮影順では1話)「人喰い蛾」。あちらは人間を白骨化させる細菌を鱗粉に含んだ蛾が使われましたが、アマゾンの軍隊アリが進路上にあるものなら虫やトカゲ、鳥、時には牛や馬すら食い殺すことを考えると、確かにアリの方が説得力がありますね。

 牧と女性研究員が和風喫茶で話すシーンやその後のシーンは旧作の最高傑作との呼び声も高い「京都買います」のオマージュなのでしょうけれど(かかっている音楽もおそらく同じ)、あの話での牧の須藤美弥子に対する感情に比べると、今回の牧はあっさりしすぎていたような。

 幼い頃、目の前で妹を変質者に誘拐された末殺されたことで男性科学者の脳内に生まれたもう一人の人格が暴走した、という真相は嶋田久作氏が演じるキャラとしては確かに申し分ないのですが、あまりひねらずに極度の男性憎悪を募らせた女たちの犯行とした方が、個人的には面白かったかな・・・。