ウルトラマンギンガ、完結。やはりというかなんというか、いろんなことが有耶無耶に終わってしまいましたね。
最終回になってようやく姿を現した闇の支配者・ダークルギエル。結局その素性はギンガともども不明のままでしたが、ギンガもルギエルも同じ杉田智和氏が声を演じているのは、もしかするとこの両者はもともと一つの存在だったのが善と悪に分かれたのではないかと勘繰りたくなります。ドラゴンボールの神様とピッコロ大魔王とか、ナイトガンダムとサタンガンダムみたいに。かつて全てのウルトラ戦士と怪獣たちを人形の姿に変え、ダークザギをも配下として操るという、それだけ見ればエンペラ星人やベリアル、ジュダといった過去のウルトラシリーズの巨悪たちをはるかにしのぐスケールの敵なのですが、結局地球にもたらした直接の被害は、小学校を一つ壊しただけ(まぁそれを言えば、あのゼットンも実際にもたらした被害は一兆度の火炎で科特隊本部の窓ガラスを割っただけなんですが)。さすがに最終決戦は宇宙に飛び出してから月面上でギンガとの一騎討ちというそれなりのものでしたが、終盤まで小学校周辺の限られたエリアで騒動を起こしていたことには変わりはなく、壮大な背景と実際にやってることの乖離の甚だしい、なんとも残念な悪役に終わってしまいました。
全体を見渡してみると、やっぱり舞台をものすごく限られたエリアに限定してしまったのはいただけなかったなぁ、というのが正直な感想です。Wやフォーゼのように一つの街や学園といった狭いエリアで物語を展開させるのは仮面ライダーなら問題はありませんけれど、ウルトラマンと怪獣が戦うにはこの舞台設定は物理的にはともかく作品世界の広がりを感じさせる上で狭すぎるように感じました。ウルトラマンだけでなく怪獣にも変身できる主人公とか斬新なところももちろんあったのですが、意気込みは買うんだけどうまくいっていたとは言い難い・・・ウルトラマン80の教師編を思い出しました。こういっちゃなんですけど、やっぱり次は普通に防衛チームが登場するTVシリーズが見たいですね。