BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダー鎧武 第29話感想

 クラックを通じてデェムシュが沢芽市に。さぁどうなる・・・というところで、唐突に物語は2週間前に遡り、青と赤に彩られた一体のロボットが沢芽市に現れたところから始まる。今週末から公開の「キカイダーREBOOT」に合わせたコラボ編。

 謎のアンドロイド、ジローと葛葉姉弟の心の交流。あえてこの3人に主な登場人物を絞ったのは、本編でジローが深く関わるのも光明寺ミツコ・マサル姉弟だからなのでしょうね。ジローと一緒に見に行くつもりだった映画が「ピノキオ」を題材にしたものだったというのも、原作に合わせたものでしたね。

 しかし個人的に今回一番輝いていたのは、まさかのプロフェッサー凌馬。マッドサイエンティストだというのはわかっていましたが、まさか自分の脳をハカイダーに移植して性能テストを行うほどマッドだったとは思いませんでした。破壊回路の影響を受けてか、破壊衝動のままに狂った笑い声をあげながらハカイダーショットを打ちまくる様は、「キカイダー01」で同じく「プロフェッサー」の肩書を持った狂った科学者の脳を頭に抱いていた頃のハカイダーを思い出します。「破壊! 破壊!」と連呼する様は、おそらくハカイダーをモデルにしているバイオマンの宿敵なのでしょうけれど。ハカイダーショットの銃身の下にオプションでグレネードランチャーを装着できるという設定が今風でかっこよかったです。

 そしてキカイダー再起動。「機械的に行こうか」という決め台詞は、小説版と同じものですね。必殺技のデンジエンドは劇場までお預けというのは残念でした。紘汰たちとの思い出も初期化され、ギターを弾きながら去っていくジロー。あの寂しげなギターのメロディは変わりませんね。本編の物語が盛り上がっているところに挟まれるというタイミングの悪さを除けば、毛利亘弘氏が相変わらず見事な脚本を見せてくれました。