BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の獣電戦隊キョウリュウジャー

 スーパー戦隊の長い歴史の中で、不変の中心的存在であり、とりわけ強力な戦士として描かれ続けてきた戦士、それがレッド。その中でもキョウリュウレッド・桐生ダイゴは規格外ともいえる強さを持つレッドですが、皮肉にもその強さが彼を窮地に追い込んだ前回。「弱さ」を持たない男は、いかにしてこの窮地を乗り越えるのか。

 トリンによって語られた、キョウリュウグレーの過去。彼が初めて獣電池で変身した戦士だったとは驚きです。たった一人で戦い続け、守るものを失うことと進化し続ける敵の恐怖を知る男。拳法使いということもあって、ウルトラマンレオを彷彿とさせる素性ですね。

 人間に心の迷いが生み出す幻を見せる「逢魔の森」で、父の幻と対話の末に自分がおそれるものを悟るダイゴ。それは、やっと出会えた仲間を失うこと。そういえば以前ソウジとアミィが人質にとられたとき、仲間の強さを信じる彼はそれを盾に迫る敵を一笑に付しましたが、あれは仲間を失う恐怖を感じていなかったからこそできたことでもあったわけですね。歴代レッド数あれど、彼ほど自分の戦隊を、仲間たちを愛するレッドはそうはいないのではないでしょうか。

 恐怖を知り、さらなる力を得たダイゴは、ピンチに陥ったゴールドのもとに駆け付け見事ナガレボーシを撃破。自らを認めてくれたブンパッキーの力を借りて、巨大化したナガレボーシもキョウリュウジンの新たなる姿、キョウリュウジンカンフーで撃破するのでした。右腕がハンマー、左腕が鎖鉄球という見るからに動きづらそうな見た目にもかかわらず、その名に違わぬカンフー技の数々でナガレボーシを撃破するキョウリュウジンカンフーの姿に、改めてCG技術の進歩を実感。