その昔、人界に禍を為すとされ、9体のホラーを礎に石板に封印され、地下に埋められた魔獣エイリス。それから時が流れ、発掘された石板は博物館に展示されていたが、何者かによって石板は破壊され、封印されていたホラーたちが世に放たれてしまう。この事態に番犬所は、一人の魔戒騎士にエイリスを再び封印せよとの指令を下す。その魔戒騎士の名は、冴島雷牙。黄金騎士ガロの称号を受け継ぐ魔戒騎士である。
というわけで始まりました、牙狼シリーズ最新作。少し前に放送されていた「闇を照らす者」も、アクションもドラマも充実しており牙狼シリーズとして申し分のない作品ではあったのですが、鎧の召喚がほとんど必殺技扱いだったり、ホラーが最後まで人間の姿で戦ったり、特撮ヒーローものとして見るとどうしても物足りないところがあったのは事実。さて、このシリーズはどうなるか、と思っていましたが・・・不気味なホラーの暗躍から雷牙の登場、ワイヤーを多用したアクション、そして鎧の召喚(装着時間のカウント表示も久しぶり)ホラーの撃滅に至るまで、鋼牙が主役を務めたいわば牙狼の「本筋」のまさに直系とも呼ぶべき、「牙狼らしい牙狼」が帰ってきたという喜びがありました。ザルバだけでなくゴンザも登場しているのも、それを補強していますし。公式サイトにある雷牙の紹介にある「父親譲りの強さと、母親譲りの優しさを併せ持つ」という一文は、やっぱり・・・。まだまだ始まったばかりですが、期待できる要素はたくさんありそう。これまでのシリーズ同様、激しいアクションと濃密なドラマ、妖しいエロスと美しい映像が織りなす英雄譚が見られることでしょう。