ガイソーグの鎧に宿っていた怨念を断ち切り、改めてリュウソウジャーの仲間入りを果たしたナダ。一方、宇宙からはドルイドンの新たな幹部・ウデンが飛来。敵を体内の異空間に閉じ込めその技を我が物とするウデンによってリュウソウジャーは次々に閉じ込められてしまい、ついにナダは孤軍奮闘の状況にまで追いつめられるが…。
衝撃。まさにその二文字に尽きる回でした。前回ようやく鎧の呪縛を断ち切り仲間になったばかりのナダがその次の回で命を落とすなど、誰が予想できたことでしょうか。そりゃあ確かに、これまでの恐竜系戦隊では全て追加戦士が命を落としているのでそれ自体は予測できても、七人そろっての変身と名乗りを行う機会すらないままこんなことになるなど、長いスーパー戦隊の歴史を見回しても全くなかった青天の霹靂です。さらに言うなら、開幕早々クレオンの土下座→土下寝に始まって唐突な卓球大会へという、どう考えてもギャグ回としか思えない導入からこの展開は、急転直下にも程があります。私もナダが倒れたあたりまではまだ、後でなーんちゃってとばかりに息を吹き返すのではないかと思っていたのですが、鎧もろともナダがマックスリュウソウルと化したのを見て、「マジなのか…」と茫然となりました。正直、今でもこの事実をどう受け止めたらいいかわからず、ナダのあまりにも突然の退場をあんまりだと言うべきなのかどうか、それさえも判断がつきません。ただ、不屈の騎士の名に恥じぬナダの泥臭くもがむしゃらな奮闘とその結果の死、ソウルとともに志を受け継いだコウの変身とマックスリュウソウレッドの圧倒的な戦いぶり、戻ってきた仲間たちにコウが向けた例えようのない笑顔、ナダのビデオレター、剣を重ねて誓いを新たにするリュウソウジャー…という一連の流れの一つ一つがいずれもすごすぎて、到底簡単に賛否の判断を下せるものではないことは間違いありません。この話はもしかすると、ジェットマンの最終回と同じぐらい、スーパー戦隊ファンの間で後世語り草となるかもしれません。
