ジロウの故郷から幼馴染のルミが訪ねてくることになり、ジロウはヒーローになると言って田舎から出てきた手前、どうしてもドンブラザーズのリーダーになりたいとタロウに懇願する。タロウもこれを了承して一時ドンブラザーズから脱退し、代わってリーダーとなったジロウはチーム名を「ドラゴンファイヤーズ」に改め、お供たちのトレーニングを行うとともに、様々な人助けを行ってその存在を積極的に世間にアピールしていく。それによって有名になり調子づくその様子を見て、介人は天狗になることの危うさを警告するが…。
前から思っていましたが、本来ヒーローとは無私の精神で人を助けた結果そう呼ばれるべきものであるところを、ジロウは最初からヒーローになること自体を望んでいる、どこぞの弁護士に言わせれば「いきなりアウト」というタイプの人間なんですが、今回改めてそれが浮き彫りになりましたね。ジロウたちが人助けできていたのは、その裏で人知れずタロウが頑張っていたからという事実を介人から聞かされ、お供たちはちゃんと目を覚ましたのに、ジロウはまた例の「危ないジロウ」となってタロウを攻撃。これって前にも書きましたけど、「タロウの代わり」という役割を負って現れたのに、そのタロウがいまだ存在することによってその役割を果たせないから排除しようとしている、システム上のバグみたいなものなんですかね。
で、最後はあれだけ天狗になることの危うさを警告していた介人が、ちゃっかりジロウたちの代わりに表彰されて写真集まで出して、誰よりも鼻の長い天狗になる、という素晴らしすぎるオチ。しかし、我々の知る介人は「世界一」にはこだわるけど名誉欲みたいなものには無縁だったので、ますますこいつが「介人」なのかわからなくなりましたね…。
