BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

王様戦隊キングオージャー 第26話

 チキューを爆発させる企てを阻止されても、なお人類の滅亡を諦めようとしないデズナラク。ついに自らがバグナラクの王となる決意を固めたジェラミーは、王座をかけた最後の戦いをデズナラクに挑む…。

 

 去年の今頃は「なに、仮面ライダーバイスが最終回!? ならこっちも最終回だ!!」というとんでもない理由で最終回という名の総集編をやってたスーパー戦隊ですが、今年もギーツの最終回に合わせて、かどうかはわかりませんが、ほんとに第1部の最終回を持ってくるという負けず劣らずの破天荒ぶり。しかし実際は、悪のボスとの最終決戦という字面から受けるイメージとは程遠い、もの悲しい戦いとなりました。前々からスーパー戦隊の悪役としてはおふざけゼロ、とにかくクソ真面目でなんだか無理して悪役やってるようにも見えたデズナラク様でしたが、まさかほんとに小さなシュゴッドを何百年も守り続けるような優しい一面が心の奥底にあり、バグナラクという過酷な国の王たるがゆえに強くあらねば、強くならねばならなかったという、哀しい王様だったとは。暗い歴史を背負わされていなければ、いい王様になれていたかもしれないのに…。激闘の末に、軍配はジェラミーに上がることに。彼がとどめを刺そうとしたそのとき、それを止めて「本当に大切なのは、どちらが先に謝れるかだ」とデズナラクに頭を下げるギラ。ほんと、それって大切なことですよね。近頃はどちらが云々以前に、謝ったら死ぬとでも思いこんでるのかというぐらい謝ろうとしない奴らばかりですし。

 

 人類とバグナラクの和解がなろうとしたそのとき、カメジムの杖がデズナラクを貫く。長きに渡る人類とバグナラクの争いは、実は最初からカメジムが仕組んだものだった。さらに正体不明の光線が空から照射される中、デズナラクはジェラミーを新たな王としてバグナラクの未来を託す言葉を残し、ジェラミーをかばって消滅する。巨大化したカメジムはキングオージャーによって、諸悪の根源とは思えないほどあっさりと倒されたものの、その背後にはいまだ姿を現さない巨悪が存在していることは明らかですね…。

 

 そしてジェラミーによって、5王国の王たちの承認を受けたチキュー第6の王国、バグナラクの建国が宣言される。王様たちと違って詳しい事情を知らない市民たちは当然のように戸惑い拍手も祝福もない建国となったが、ジェラミーは人類とバグナラクの狭間を埋める決意を胸に、ここに歩み出した。そして、舞台は2年後へ…。