怪獣出現の兆候と思われる地震、そして謎の電磁波をとらえ、調査に赴くユウマたち。山あいにある古びた旅館「あけぼの荘」で聞き込みにあたるが、女将と番頭の様子に疑惑を抱いた石堂は…。
誰に対しても物腰丁寧で、SKIPにもすぐに溶け込んだ石堂さん。そんな彼が宇宙人相手には極度に攻撃的かつ懐疑的な態度を見せるという、意外な回となりましたね。彼の態度と言葉から察するに、この世界では相次ぐ怪獣の出現とは別に宇宙人の侵入も相次いでいるようで、ユウマたちも知らないところで防衛軍との激しい暗闘が繰り広げられていると思われますね。まだアークが宇宙人と戦闘したことはないので、これまで地球にやってきた侵略宇宙人は全て防衛軍が排除に成功してきたということでしょうか。非常に優秀ですね。
そんなアークの物語で初めて登場することになった宇宙人であるクロコ星人。その実態はキノコに依存した社会を営む宇宙人であり、食用のみならず胞子を宇宙船の動力源に、苗床をバッテリーに使用するなど、文字通り文明生活をキノコに依存している模様。そんな彼ら故あちこちの星を訪れては新種のキノコを採取し品種改良に利用しているのですが、16年前にそのために地球を訪れた一団がK-DAYによるものと思われる宇宙空間の異常を感知して脱出し、それに間に合わず取り残されてしまった一人があけぼの荘の女将さんに助けられ、番頭さんとして働きつつ、キノコと粗大ゴミを使って帰還用の宇宙船を作っていたところで、侵略の意図がないばかりか地震や電磁波とも無関係でした。そこに地震と電磁波の真の原因であったシャゴンが出現。第1話のウーズに寄生された個体とは違い本来の肉食性の食性で、人間を狙ってあけぼの荘を襲撃。さらに1体に留まらず、最終的に3体が出現。ユウマによれば本来群れで生活し、仲間を呼んで獲物を分け合うというライオンやハイエナのような厄介な習性をもつ生き物であることも新たに判明(50m級に成長する肉食性の生き物が群れで暮らしてるって、こいつら普段何を食べてるんでしょうか…)。ユウマがアークに変身し迎え撃つものの、2対1の戦闘で苦戦を強いられ、1体はいつものトンチを効かせて倒したものの、もう1体があけぼの荘を襲ったところで、番頭さんが宇宙船を突撃させて女将さんたちを守り、その間にアークがソリスアーマーを纏って繰り出した必殺技で1体を撃破。残る1体はアークににらみを利かされ形勢不利を悟り地中へ逃走、危機を脱したのでした。宇宙船はバラバラに壊れてしまったものの番頭さんは奇跡的に生還し、彼の命がけの行動を見て石堂さんも彼に悪意がないことを悟り、防衛隊の本部で取り調べは受けるものの再びあけぼの荘に戻れるように善処してくれることになりました。
それにしても、K-DAYから16年も経ったというのに番頭さんを迎えに来ないクロコ星人の仲間たちは、単に薄情なんでしょうか。もしかするとK-DAY発生時のみならず、今も地球は彼らが立ち寄ろうとしないほどの何らかの危険のただなかにあるのでは…。