BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

牙狼外伝 桃幻の笛

 牙狼前シリーズにおいて魔戒騎士たちに勝るとも劣らない活躍を見せた美しき魔戒法師、邪美と烈花。彼女たちを主役に据えたスピンオフストーリー。関東圏では池袋でしか上映していないため、ちょっと遠いですが見に行ってまいりました。

 上映開始前、観客の顔ぶれをざっと見渡してみると、当然大半は自分同様大きなお友達なのですが、何組か小さな子ども(それも女の子)を連れた親子連れの姿がちらほら。おいおいお父さんお母さん、牙狼は深夜番組ですよ? いろいろな意味でお子さんに見せるには刺激的すぎるシーンが出てくるかもしれないけどいいんですか? と余計な心配をしてしまいましたが、エロもグロもいつもほどではありませんでした。まぁ、女性同士のキスシーンはありましたけど。

 上映時間は約1時間と短め。物語もそれほど複雑なものではなく、これは素直に魔戒法師たちの華麗なる戦いぶりを楽しむべき作品ですね。特に旗や扇を使った邪美のアクションは華があって美しい。現在の「闇を照らす者」の莉杏も頑張ってはいますが、やはりこれと比べてしまうとなぁ・・・。登場人物がほとんど女性の中で、烈花の相棒であるシグトも頼りないことには変わりないものの彼なりに奮闘。「魔戒閃騎」ではシグマの計画に同調しかけて烈花に怒られたり、いいところありませんでしたからね・・・。今回の敵の行動原理はバラゴやシグマのようなこれまでの敵と比べるとずっとシンプルで我々の目から見れば一概に悪とも言い切れないのですが、それでも邪美は容赦なくそれを一喝し企みを打ち砕く。厳しいことではありますが、魔戒騎士と同様「守りし者」である魔戒法師が歩まなければならない道なのだなあと思いました。

 今回の物語は「蒼哭ノ魔竜」と同じ頃に起こった出来事であり、この2作をセットで前シリーズの締め括りと見ることもできますね。「闇を照らす者」も面白いのですが、やっぱり前シリーズもなんらかのかたちで今後も新作が見てみたいです。