BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

牙狼 魔戒烈伝 第12話感想

 シグトとともに森を歩いていた烈花だったが、突如彼女以外の時間が止まり、空中に開いた渦に吸い込まれる。たどりついた先はホラーたちがひしめく異空間。襲ってくるホラーたちを相手に戦い、窮地に陥る烈花を救ったのは、同じようにこの空間に引き込まれた莉杏だった。

 魔戒烈伝、ついに最終回。冒頭からかつて鋼牙、雷牙の親子二代の黄金騎士と戦ったザジが登場。「魔戒ノ花」のラスボスであるエイリスも登場し、時空を超えて現れる力をザジに授けたことが判明。鋼牙がカオルを探しに時空の狭間に旅立たねばならなかったのもこいつのせいですし、歴代のラスボスの中では大したことがないわりにつくづくろくなことをしませんね。

 そのザジが住まう異空間に引きずり込まれた烈花と莉杏。ついに活躍する世界の壁を超えてキャラ同士の対面が実現して興奮しました。「魔戒ノ花」からはエイリスを除けば誰も出てこなかったのが残念ですけど、マユリは戦闘能力がありませんし、媚空はヒロインというには勇ましすぎますからね。途中、性格の違いから白黒つけるために対決を始める二人。まぁこの二人の性格ならそうなるのは納得できますけど、ここのところはちょっと間延びした展開のようでちょっと残念。姿を現したザジの前に二人が絶体絶命の危機に陥ったとき、轟天とともに現れ一刀のもとにザジを斬り捨てた黄金騎士。彼の名は・・・冴島鋼牙! いやぁ、出てきてくれるのは確信していましたが、本当に久々の登場だったので、泣きそうになりました。本郷猛と同じく、鋼牙もオリジンとして存在そのものが問答無用の絶対的な頼もしさを感じさせる域にまで到達しています。鎧を装着した状態でザジを切り伏せ、実体を失ったところを鎧を解除して烈火炎装した剣でトドメを刺すという演出が、長い間待たされた我々の心理を理解した実に心憎いものでした。「必ず戻る」という伝言を莉杏に残し、烈花との再会もそこそこに、再び旅立っていく鋼牙。もちろん、我々も信じています。いつか必ず、カオルとともに雷牙やゴンザ、彼の帰りを待つ仲間たちの元へ帰ってくるその日を。

 10周年記念作品、魔戒烈伝。名残惜しいですが、鋼牙の登場という最高のかたちで幕を閉じましたね。出番のなかったキャラはまだまだいますが、いずれまた機会があればこのようなかたちの短編を見てみたいものです。さて、次回は「牙狼 阿修羅」。新日本プロレスとコラボした企画ということで、こちらはこちらでどんなものになるかわかりませんが・・・。