BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

今週の仮面ライダー鎧武 第44話感想

 紘汰と戒斗、最後の決戦。死闘の果てに戦いを制したのは、紘汰だった。そして戦いに勝利した紘汰は、始まりの女となった舞から渡された黄金の果実を口にし、「始まりの男」へ・・・すいません、ここ笑ってしまいました。思わず「そんな装備で大丈夫か」と呟いてしまいましたが、たぶん私だけではないはず。人から神へと変わったということをビジュアルで示す必要があったことはわかるんですが・・・二次元ではなんでもない描写を三次元でやるとどうなるかという端的な例となってしまいました。まぁビジュアルはともかくとして、紘汰の出した答えには納得しました。地球という楽園を去り、光も差さない暗黒の荒野に新たな世界を築くべく向かう始まりの男と女。「失楽園」を希望的に解釈するとこのようになるんですね。サガラは驚いていましたけど、今の人類ももとはこういうかたちで始まりを迎えたのでは・・・。

 そして三ヶ月後。沢芽市の復興は急速に進み、街にも人が戻り始める。ビートライダーズはストリートでのパフォーマンスを再開し、シャルモンも新装開店を果たす。ユグドラシルはなくなったのにタワーが再建されていましたが、あれはどこがやっているのか。鴻上ファウンデーションとかだったら面白いのですが。一方で人々の心の傷は今なお癒えず、街には行方不明の人々を探す紙が貼りだされ、そこには初瀬を探す城之内の姿も。紘汰や戒斗がいなくなった今、彼が真実を知ることはもうないんですよね・・・。正確にはもう一人いますが、彼が残酷な真実をあえて語ることはないでしょうし。そして、相変わらず抜け殻になったように虚ろに街をさまよう光実。鳳蓮は「子供だから」と言っていましたけど、個人的にはやっぱりそれで済ませてはいけないと思いますね。子供とはいってももう高校生なんですから、やってはいけないことの分別はつくはずなのに罪を犯した以上、全てを失ってなお償いは必要なんじゃないでしょうか。一方、光実が向かった先の病院には、救助されたものの昏睡状態のまま眠る貴虎の姿が。無意識下の夢の中で紘汰から光実のことを託された彼は、ゆっくりと目を開ける・・・。

 虚淵氏が担当した脚本は今回が最後なので、実質的に「鎧武」は今回が最終回と言えるでしょうね。いずれゆっくりと時間をかけて、全体を総括したいと思います。