本日より公開のMOVIE大戦の感想。例によってネタバレを含みますので、未見の方はご注意を。
◆仮面ライダー鎧武 進撃のラストステージ
インベスとヘルヘイムの植物を連れ、新天地となる星へと旅立った紘汰と舞。その後、星は緑豊かな美しい星へと変わっていたが、そこへ突如として、全ての生命を取り込み、個を廃して全てを一つにまとめようとする機械生命体・メガヘクスが襲来。神に等しい力を手に入れた紘汰すら圧倒するメガヘクスは、舞を拉致した後今度は地球へと侵攻。沢芽市で復興事業に勤しんでいた貴虎や光実たちかつての仲間たちの目の前で、メガヘクスを止めようとした紘汰が倒されてしまう。残された光実たちは、決してあきらめることのなかった紘汰の意思を継ぎ、メガヘクスへと戦いを挑む・・・。
ウィザードと同じく鎧武もTVシリーズでしっかり完結しているので、あまりやり残したことはないのですが、その数少ないやり残したことに決着をつける映画。あえて鎧武の続きをやるならば呉島兄弟に活躍してもらうのは絶対条件だと思っていましたが、メガヘクスによるコピー体として甦った凌馬とTVシリーズではつけられなかった因縁の決着をつける貴虎、舞を救うために死力を尽くした光実、どちらも予想以上の活躍でした。タイトルこそ鎧武ですが、鎧武編は完全に呉島兄弟が主役の映画ですね。
◆仮面ライダードライブ ルパンからの挑戦状
重加速現象を操る怪盗・アルティメットルパンからの挑戦状を叩きつけられた特状課。その正体は、かつて怪盗として名を馳せた男・ゾルーク東条が、ベルトさんになる前のクリム・スタインベルトが開発した強化ロイミュード・サイバロイドZZZのボディを手に入れたものだった。やがて「仮面ライダールパン」を名乗り暴走を始めた東条の力は魔進チェイサーさえ下す強さであり、その攻撃から進ノ介を庇ったベルトさんが大破してしまう・・・。
仮面ライダーアーク以来となる、お笑い芸人が演じる仮面ライダー、ルパン。典型的な悪の仮面ライダーとは一線を画し、世界の支配などは眼中になく「永遠の命を手に入れた以上、英雄になることにしか興味がない」と豪語する変わり種。自己顕示欲の塊みたいな性格が、ピース・綾部氏のキャラクターとよくマッチしています。自分を庇ってルパンに破壊されたベルトさんを手に慟哭する竹内氏の演技は、見た目ただのベルトを相手によくぞここまでの芝居ができるものだと感心しました。ルパンへのトドメは第1話で使用したスピードロップですが、なんとこの時猛回転するトライドロンには霧子が搭乗。圧死は必至のＧがかかっているはずなのに、よく無事だったな・・・。
◆MOVIE大戦フルスロットル
鎧武とドライブの話が合流。サイバロイドZZZのボディを取り込みさらなるパワーアップを遂げたメガヘクスは、地球の機械化を一気に進めようと目論む。合流した鎧武とドライブは、その企みを打ち砕くべく、最後の決戦に臨む。
劇中の描写から見る限り、どう考えても久留間運転免許試験場のある街は沢芽市の隣町だとしか思えないのですが・・・。今回が初顔合わせとなる紘汰と進ノ介ですが、両方とも根がお調子者なのですぐに意気投合。戦闘中も互いの力を交換したドライブアームズとタイプフルーツを装備してはしゃいだり、メガヘクスの合体したメカに追われながら騒いだり、とてもこれが初対面とは思えない仲の良さ。メガヘクスは手駒として凌馬に続き戒斗までコピー体として復活させますが、その戒斗がとった行動は・・・ああ、やっぱり。の戒斗を見る限り、メガヘクスは取り込んだ人間の自我を消し去ることはできなかったようなので、遅かれ早かれメガヘクスは取り込んだ無数の自我の暴走によって自滅したのでは、とも思えますが。
戦いが終わり、再び星へ帰ろうとする紘汰と舞を引き留める光実。紘汰と舞が地球を去った時も、その後復活したコウガネを倒しに紘汰が地球へ戻ってきたときも、光実たちはちゃんとお別れを告げることはできなかったので、今回ようやくそれが果たせましたね。おそらくあの後坂東さんの店でパーティーを開いたでしょうし、その席に晶さんも呼ばれていたら嬉しいのですが・・・。
一方、全て一件落着したドライブですが、東条は盗んだバイラルコアに魂をコピーして生存していたことが明らかに。今後、再登場はあるのでしょうか。基本はただの目立ちたがり屋なので、歴代の悪のライダーに比べれば危険度は低いのですが・・・。
最近のライダー映画の例にもれず、安定した面白さでした。特に呉島兄弟の活躍は素晴らしかったですが、欲を言えばザックや鳳蓮、城乃内にも変身しての活躍シーンを与えてほしかったですね。そして活躍こそなかったものの、顔出しでその姿を現したドライブの2号ライダー、仮面ライダーマッハ。TVでの活躍が今から楽しみです。
