BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

騎士竜戦隊リュウソウジャー 第8話感想

 謀略戦を得意とするワイズルーとリュウソウジャーの間での騙し合いが展開された、意表を突く展開の連続の回。ワイズルーがフィータに化けていたとは予想できませんでしたね。登場早々手の込んだ罠を仕掛けてきたワイズルーでしたが、メルトが切れものぶりを発揮してそれを察知。ただ、敵の仕掛けた罠にあえてはまるというコウの行動自体はヒーローとしては正しいのですけど、はまったうえでどうそれを出し抜いて逆転するかの策が完全にノープランで仲間に丸投げというのはいかがなものか。仲間を信じるのはスーパー戦隊で最も大切なことですが、信じることと丸投げとは違うでしょうに。

 

 普通の怪人だったら当初の策が破られればあとは瓦解するだけですが、さすがに謀略戦を得意とするだけあって、本物のフィータをマイナソーの体内に閉じ込めたうえで完全体になるまで上空で待機して勝ち逃げを狙うという、サッカーだったら大顰蹙を買うようなさらなる一手に出るワイズルー。しかしそれを打ち破ったのが、なんとアスナの下手な歌。なんだかかわいそうな気がしますが、回想シーンでは歌が下手だからという理由で太鼓に回されても気に病む様子もなく楽しそうに太鼓をポコポコ叩いていたのがせめてもの救いですね。思えばあのときフィータが下手な歌アレルギーであることまで明かす必要は全くなかったのですが、フィータになりきるなら徹底的にやらねばというワイズルーの自称エンターテイナーとしての謎のストイックさがああさせてしまったのでしょう。こういうこだわりのせいで自らの作戦を台無しにするの、彼のようなタイプならおそらく今後も繰り返すことになるでしょうね。しかし、ティラミーゴに爆弾を飲ませるためだけに、よその星から王女たちをさらってきて、片方になりすましてひと芝居演じるという手の込んだことをやっていたわけですよね、彼。そんな手間暇かけた作戦をあんなに簡単に破られたら、普通だったらガックリきちゃいそうですけど、そんな様子をみじんも見せていないあたり、ものすごくポジティブなんだろうなぁ。