BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーゼロワン 第9話感想

 仮面ライダー滅の必殺技を喰らい、瀕死の重傷を負った不破。外科医ヒューマギア・Dr.オミゴトによる緊急オペが始まるが、滅と迅による病院への襲撃はいまだ続いていた。医療ヒューマギアの大量暴走による被害の拡大を恐れた副島たちは強制シャットダウンを提案し、或人は悩み苦しむが…。

 

 番組初の前後編というだけあって、まだ1クール目の途中とは思えないほどの濃厚な回でしたね。しかし、強制シャットダウンというのはいくらなんでも悪手すぎるのではないでしょうか。再び大量暴走が起きた場合のリスクはもっともですが、ヒューマギアなしでは機能が維持できないほどに病院がヒューマギアに依存している以上、いきなりその機能を停止させればその時点で死者を出すリスクがあるのは明白で、あの時点ではまだとるべき手段ではなかったでしょう。しかも見たところ病院に何の通告もなしにいきなりシャットダウンを行ったようですから、事件が解決しても、これは病院側から激しい抗議があったのではないでしょうか。また、或人の一存で再起動できてしまうというのも、あまりにも社長の権限が強すぎて、飛電インテリジェンスという会社が不安になってきます。

 

 それ以上にきなくさいのは、やはりエイムズですね。唯阿が暗殺ちゃんが暴走する映像を流したのも、ヒューマギアにはもともと暴走の危険性があるという印象操作を行い、ギーガーが引き起こした大量暴走の責任をうやむやにする狙いだったのでしょう。また、唯阿がブレイキングマンモスの設計図を見て飛電も巨大兵器を開発していたのかと驚いていましたが、実際はおそらく逆で、ブレイキングマンモスの設計図を(おそらくは不正に)入手してエイムズが開発したのがギーガーなのでしょう。ショットライザーやプログライズキー、アタッシュショットガンと、これまでにも明らかに飛電の技術を剽窃したアイテムばかり出てきましたが、ここまで来るとエイムズには、滅亡迅雷.netが引き起こす社会騒乱に乗じて飛電を潰し、その技術を我が物にするという企みがあるとしか思えません。もちろん唯阿はあくまで命令に従っているだけで、その命令を出しているのはいまだ顔を出さないその上司なのでしょうが…。

 

 一方、ヒューマギアに命を救われた不破は、思っていたよりもすんなりとその事実を受け入れていましたね。さすがに命を救われたことに感謝を示せないほど、彼も頑なではなかったわけで、そこはホッとしました。命を救われたことでヒューマギアを悪と断言することができなくなったことが、今後の彼にどう変化をもたらしていくのか、楽しみです。