BLACK DODO DOWN

HN:影月。「怪」のつくものを好み、特撮・ゲームを中心に、よしなしごとをそこはかとなく書き付くる。

仮面ライダーゼロワン 第28話感想

 飛電とZAIAのお仕事5番勝負、最後の対決は再建されるヒューマギアと人間が共生する特別区として再開発されるデイブレイクシティのヒューマギア自治都市構想を巡る住民投票。当然垓はヒューマギア廃絶を訴える政治家を擁立してきましたが、一方の或人はといえば、参政権どころか人権すらヒューマギアに与えられていない現状では当然政治家ヒューマギアなんてものが存在するわけがなく、代わってラッパーヒューマギアのMCチェケラに白羽の矢を立てることに…って、そもそもこの始まりからしておかしいですね。ヒューマギアに参政権がない以上、争点となるこの自治都市構想を打ち上げた人間の政治家がいるはずであり、当然その政治家はヒューマギア推進派のはず。本来だったら或人はその政治家を擁立してヒューマギアでサポートする、というのが正しい戦い方のはずなのに。

 

 お仕事対決自体は、例によってZAIAによる汚い手のオンパレード。今回に関して言えば、敵の政治家が賄賂を受け取ってる現場を押さえた時点で公職選挙法違反で潰すことができるはずなんですが。やっぱりこの作品世界は、ゴッサムシティ並みに司法も警察も機能していない腐敗しきった世界なんでしょうか。腐敗以前に、いくら暴走する危険なロボットがいるからと言って、「皆さんも武装して戦いましょう」と市民の武装を公共の面前で高らかに訴える奴に支持が集まるというのはどう考えても市民の意識の方も異常だと言わざるを得ないのですが。

 

 お仕事勝負の展開は最後まで惨憺たるものですが、もう一方で展開する滅亡迅雷がらみの方は衝撃の展開。なんと、不破と唯阿の脳には垓によって特殊なチップが埋め込まれており、しかもそのチップにハッキングした迅によって操られ知らない間に滅の脱走に手を貸していたことが発覚。確かに今までそれをにおわすような伏線はありましたが、いざそれを突き付けられると衝撃ですね。子供の頃に知らないうちに最初のゲーム病患者にさせられていた永夢とよく似た展開ですが、昭和ライダーの定番である改造手術的な要素をどうにかして現代のライダーに組み込むのが高橋先生は好きなんでしょうか。お仕事対決はさっさと終わってほしいとしか思えませんが、不破の今後については目が離せません。